パリ、新型コロナが世界を変えた

再外出禁止令中のパリでの暮らし

料理に手を抜こう。神様からの贈り物

 新型コロナウイルスによる再ロックダウン(コンフィヌモン)になってから、レストランに行けない。お弁当を作る日もあり、料理、料理で息切れしてきた。

 

 ああ、料理に疲れたーと思っていたら、パリのオペラ界隈で、いい物を見つけた。おお、神様の贈り物。


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 たらこである。これで、一回はご飯、一回はたらこパスタが出来た。


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 神様、スーパーの皆さん、ありがとう。感謝、感謝。

 

 そして、オペラ座界隈で買ったお肉、豆腐などですき焼き。白ネギ、椎茸、白菜は八百屋で調達。


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 ビールはアサヒ。締めはうどん。料理にいかに手を抜くか、という話でした。いろいろあっても、食べるものは食べています。


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 夫がアサヒビールの「辛口(からくち)」を「幸口(しあわせくち)」と読んだ。それは、間違ってないかもしれない。

 

 約一週間前、夫が子牛肉(escalope de veau)を使ったキノコ入りクリームソースを作ってくれた。美味しかった。


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 夫と価値観の違いで喧嘩とか、家事をしてくれないなど不満ばかり書いてきた。ごめんね。名誉のために、夫が作ってくれた料理の写真を載せよう。

 

 本当は夫は、こんなフランス料理ばかり食べたいのかもなのに、しばしば登場する日本食に文句言わないでくれてありがとう。いつも一緒に食べてくれてありがとう。

 

 価値観が違って喧嘩しても、食べる物は同じ。フランス語で友達、相棒、彼氏をcopain(コパン)と言うけど、語源は「パンを分かち合う」から来ている。

 

 子牛肉キノコ入りクリームソースのレシピも紹介しよう。

 2人分として、エシャロット2分の1個を細かくみじん切りにする。マッシュルーム(こちらではシャンピニオン ド パリと呼んでいます)2分の1箱は、石づきのところをナイフで切り取ったら、さっと洗ってよく水気をぬぐい、スライスする。

 

 子牛肉を2枚用意する。

フライパンにサラダオイル2clとって中火にかけ、熱くなったら子牛肉を入れてソテー。2分程度色が変わるまで焼き、ひっくり返して、また2分焼く。コショウをする。皿に盛りつける。

 

 同じフライパンに、サラダオイルを入れ、マッシュルームをソテー。色が付き始めたら、バター15グラム、エシャロット、にんにく適量を加える。生クリーム100clを加え、しばらく沸騰させて火を止める。

 

 最後にフライパンの中に子牛肉を肉汁とともに戻して、味を馴染ませた後、お皿へ盛り付ける。

 

 

啓蒙の盲目への警告か? 風刺画問題でも夫婦意見の相違

 10月からフランスで連日のように報道されて来た風刺画と公立中学教師の斬首事件をきっかけにした問題は、夫と私の意見の違いを際立たせる問題だった。当初は夫と少し話したが、私はテレビなどで見かけても、その話題からできるだけ遠ざかり、夫とは議論しない努力もしてきた。

 

 フランスでイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を教材として生徒に見せた公立中学教師がイスラム過激派の男に殺された事件(10月16日)をきっかけに、フランスとイスラム教徒(ムスリム)の多い国の間で緊張が高まっている。

 

 エマニュエル・マクロン仏大統領はこの教師の追悼集会に出席した際、風刺画を「冒涜(ぼうとく)する自由がある」と話し、バングラデシュクウェート、ヨルダン、リビアなどではフランス製品のボイコット運動や抗議デモが起きている。

 10月29日には南部ニース市の教会で、チュニジアから来た男が礼拝者らを襲い、3人が殺害された。サウジアラビアのジッダでも、フランス総領事館の警備員が襲われている。

 

 当初からフランス人の夫は、マクロン大統領の発言を全面的に支持し、教師殺害に怒っていて、私は少し意見が違うので黙っておこうと思っていた。

 

 もちろん私自身はテロや殺人は許されないことだし、自分も巻き込まれるのが怖くもある。被害に遭われた方のご冥福を祈りたい。

 

 日本の新聞や日本人のブログでも、「自分にとっては当たり前に思える常識や正義が、他者にとっては必ずしもそうではないという想像力があっての自由である」「信教に関わる問題では、侮辱的な挑発を避ける賢明さも必要だろう」「表現の自由の説明には他に多くの教材があるはずだ。よりによってイスラム教徒を愚弄するものを選ぶ必要はなかったろう」など、表現の自由がすべての場合に許されるわけではないという論調が多く、私も最初は、これに近い意見だった。

 

 かと言って敢えてそれを日記に書いたり夫に言う必要ないとも思っていた。フランスの政治の問題に何か言う立場にもない。

 

 夫の怒りを私も共有できて、一緒に怒れれば、同士になれて、夫婦円満だろう。(11月22日は「いい夫婦の日」だったそうだ)

 

 一方で、自分のことのように怒れる夫の愛国心が羨ましいとも思う。そのような愛国心を持てない自分を寂しくも思う。

 

 ロックダウンで閉じ込められている中、アパートの狭い部屋には夫の怒りのエネルギーが充満している。そして、私はその夫の怒りのエネルギーに、自分の力を吸い取られていくようだった。

 

 夫の言うように、フランス革命時に宗教を冒涜する自由がなかったなら、革命は完成しなかったかもしれない。フランスでは、革命時に検閲など言論統制がなく、自由な意見表明活動をおこなえる権利を勝ち取った。

 

 「表現の自由」はフランス共和国の根幹となっており、民主主義では当然のこととしてきた。マクロン大統領は国是たる「ライシテ(政教分離)」を曲げられない。ライシテは教会と一体の王制を倒したフランス革命の精神だ。フランスの自由は王制とカトリックからの独立から得られたもので、神や宗教に対する冒瀆も自由に当たる。

 

 大統領の職にある者が「これはよいがこれはダメ」といった判断を風刺画に加えることは許されない。さらに、表現の自由を否定し、斬首という野蛮な行為で報復することを断固として許すわけにはいかない。

 

 フランス在住者として、そう納得しようと努力していたら、今度は夫からこの本読むな、あの本も読むな問題が飛んできた。

 

 夫に、ただ冷静に禁止されたのでなく、強い口調、怒った顔、大きな声、「離婚」という言葉、ここ2ヶ月間の私への人格否定など、夫の大きな怒りのエネルギーが私に突き刺さった。ニーチェの言うディオニュソス的な「破壊」の力を思わせた。

 

 たった1冊の本のことなのに、夫から発せられるこの圧倒的に大きな負のエネルギーはいったい何なんだ? 驚きでもあった。あの日から、この一週間日記は書いているが、エネルギーを奪い取られ、どんよりと過ごしてきた。

 

 ちなみに私はヒトラーの本の後、ハンナ•アーレントの「エルサレムアイヒマン-悪の陳腐さについての報告」を読む予定だった。(もちろん、それについて夫も知っているし、私がもともとアウシュヴィッツに関する映画や本を見たり読んだりしていることも知っている)

 

 誰かを責める、怒るつもりも全くなかった。それでも、そうした本を読みたいという気持ちは原爆投下に至る日本の歴史とどこかでつながっているのだろうという思いもあった。時間がある今、過去の本を読み知識を得て歴史をじっくり考えてみたかっただけだ。



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自由の女神像 パリ、リュクサンブール公園

 

 だが、今は、夫の怒りのエネルギーに打ち負かされ、どの本も読みたくないし、家事すらしたくなくなった(最小限です)。それだけ夫の形相、口調が強烈だったのだ。私には、私への人格否定の攻撃と捉えられた。ふらふらと生きている。

 

 そして、当たり前のことではあるが、同時に日本と同様、フランスにも禁止されている本もあり、そもそも表現の自由は、無制限ではなかったことを知るのである。

 

 亡くなられた教師、サミュエル•パティさんの追悼集会でのマクロン大統領の式辞を今日、改めて読んでいる。とても美しい文章で感動する。

 

「私たちは文学を、音楽を、魂と精神のすべての作品を紹介します。私たちは議論を、理性的な議論を、丁寧な説得を全力で愛します。私たちは学問とその論争を愛します。あなたのように、私たちは寛容さを養います」(一部抜粋)

 

 ええ、私もそうしたかったのです。私は今、「憎悪を煽るポピュリズム」が怖いのです。だから、多くの作品を読んで理性的に自分の頭で考えてみたかったのです。

 

 それとも、そうしたかった私は「啓蒙の盲目」の罠に陥っているのでしょうか。夫は私を護りたいのだと言う。夫が怒って私を阻止する理由とは、啓蒙の盲目への警告なのですか?

 

【公立中学教師の斬首事件について】

コンフラン=サントノリーヌのテロ事件(ウィキペディア

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%EF%BC%9D%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%8E%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%81%AE%E3%83%86%E3%83%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 

分断や対立を“軽く”乗り越えていきたいけれど


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 夕方少し歩きました。

 

 コロコロと変わる政府の新型コロナウイルスへの制限への対応、価値観の違いによる人々の分断、外へ出てもマスクーなど、疲れますね。ほっとできる写真を載せることができていればいいのですが。

 

 夫の家族の中ですら、新型コロナウイルスへの考え方は違います。夫の家族の1人は今年のクリスマスは例年と違って参加しない宣言をしています。1月末頃に、大きな家を借りて、ソーシャルディスタンスしながら集まろう、と言っています。家族の他のメンバーはそこまでしなくても、と温度差があります。

 

 ル•フィガロという新聞によると、今日23日夜、パリのレピュブリック広場に数100人の難民がテントを立てました。警察の指導で、約1時間半後には退去させられました。警察によってサン・ドニ市から退去されたことで、支援団体とともに、難民の問題を知ってもらいたくてこうした行動を起こしたようです。

 

 私も、公園など外を走っていても、ときどき、こうした難民とみられる集団を見かけます。

 

 バラの花を買いました。本当は予約せず店先で選んで買うのは駄目なのかもですが、売ってくださるのは助かります。


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 サン・ドニ市の本屋さんが、政府の指導するClick&correctをきちんと守っていないということで、警察が取り締まり罰金を135ユーロ請求されたという情報も読みました。

 

 早くこうした取り締まりがなくなり、普通に、本や花が買えるようになってほしいものです。

 

 今月28日からは、一人当たりのスペースを広く摂るなど、もっと厳しい入店制限をしつつも多くの商店が再開すると聞いています。

 

 家族ですら、考え方の違いがあるのですから、いろんなところで、分断や対立が起きています。

 

 今回、私はフランスの週刊風刺新聞「シャルリー・エブド」について以前よりも、じっくり考える機会を得ました。2015年に、シャルリー・エブド襲撃事件が起きたときは、働いている人の命が奪われることは許されない、と私も「私はシャルリー」の大規模なデモに参加しました。

 

 ですが、最近、シャルリー・エブドによる厶ハンマドの風刺画として、裸でお尻を向けた男性のお尻の穴に星が描かれ、一部性器も見えた風刺画を見てしまい、ショックを受け、考えさせられています。直接は何の関係もないのですが、その風刺画を見たことで自分の子供のころの学校のクラスでのトラウマを思い出したりしました。

 

 フランスのイラストレーター、カトリーヌ・ムリスさんの「わたしが『軽さ』取り戻すまで− “シャルリ・エブド”を生き残って」という本があります。フランス語版は「La legerete(軽さ)」。日本語に翻訳され出版されています。シャルリー・エブドで長い間、働いていた方の本です。

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 対立や分断を乗り越えて行くのに今、必要なのは、その“軽さ“なんだろうな、と思いつつも、なかなか軽くなれない自分がいます。

 

参照記事と情報
https://www.lefigaro.fr/flash-actu/paris-des-centaines-de-migrants-s-installent-place-de-la-republique-pour-reclamer-une-mise-a-l-abri-20201123

 

https://www.actualitte.com/article/monde-edition/seine-saint-denis-des-librairies-verbalisees-pour-cause-de-click-collect/103838?fbclid=IwAR0OrmloYw3qIL_mdIyrDy2fvMfVwthKfouhRNs8kXTbvxZtkVaQj_ZPMFc

野菜たっぷり家庭的ピザ 教えてくれた友達に感謝

今週のお題「ピザ」

 

 日本ではピザをほとんど食べていなかった。フランスに来て5年ほど前から家でピザを作るようになった。友達の家に行ったときに教えてもらったのだ。

 

 ピザを作ると言っても、ピザシートを使うので本格的ではない。簡単である。フランスでは冷凍でないピザシートが1ユーロから2ユーロで手に入る。いろいろ試して見たが私は生地が薄いので一番安い0.99ユーロ(約120円)のリーダープライスというメーカーのピザシートが好きだ。

 

 材料はトマトソース、とろけるチーズ(フランスでは細かく削ったチーズが売っている)、野菜、キノコ、サラミまたはベーコン、オリーブ、あれば、生のバジルが基本。野菜はミニトマト、パプリカ、玉ねぎなど、そのときどきで違う。

 

 レシピは、こんな感じ。野菜を切っておく。トマトソースをピザシートにまんべんなく塗る。チーズを散らす。野菜やキノコなど材料すべてを置いていき見栄え良く飾り付ける。200度程度のオーブンで30分ほど焼く。


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 イタリアベネチアに行ったとき、また、最近ではパリのイタリアレストランでピザを食べた。ピザ生地がパリッとして、ピザの焼窯も本格的で、もちろん、家で作るものとはひと味もふた味も違う。

 

今年8月パリでイタリアレストランに行った日の日記

https://clairefr.hatenadiary.com/entry/2020/08/09/214140

 

 それでも、家で作るピザは、新鮮な野菜をたくさん食べることができる。とてもヘルシーだ。

 

 生まれてこの方食べていなかった物を自分で作る気はなかなか起きないので友達にとても感謝している。友達はアジア出身で、私たちはフランス語で会話している。

 

 私は友達に、野菜や錦糸卵入りの冷やし素麺の作り方を教えた。友達はとても気に入ってくれて、素麺だしや素麺をパリのアジア食品店で買い求めていた。日本食に興味をもってもらえて嬉しい。

オペラ界隈で買い物 日曜午後はひっそり

 日曜午後4時ごろ、オペラ界隈の日本食品店に買い物に行きました。ひっそりとしていました。


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 一回目のロックダウンと違って京子食品が営業しているのはとても助かります。
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 京子食品とKマートに行き、うどん、そば、キノコ類、羊羹、ラーメン、薄切り牛肉、明太子、弁当などを買いました。お菓子も買いたかったのですが、ブランジュリーAkiは日曜だからなのか、閉まっていました。


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 行く途中、何枚かパサージュやオペラ座などの写真を撮りました。


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 昨日は人が多いと書きましたが、写真は一枚も撮りませんでした。今日は、ほぼ同じ時間にこのひっそりぶり。オペラ座界隈には公園がないのが一つの原因かなあ、と分析しました。
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魔のジョギング 土曜午後3時 トラブルになりそうになる 

 土曜日午後2時40分。私は外出証明書に時間を書いて、外出した。スポーツウェアにスニーカー、ウエストポーチの中に滞在許可証と外出許可証と鍵。すっかり走る人。

 

 人が多い。マスクはしたままで走ろう。人を避けるように気をつけよう。マスクのせいもあって足元はあまり見えていなかった。走っているとスーパーの前で何かが足に当たった。透明のプラスチックのカップが大きく飛んで道に転がっている。小銭が転がっている。物乞いの若い男性がそれを拾いながら、私を怖い目で見た。

 

 すみません。ごめんなさい🙏ーなどと、フランス語で言うが、納得しない。人だかりを指差しながら「見てくださいよ。こんな人の多い場所の足元に置いて」と私が言うと、物乞いの若い男性はさらに睨みつけてきた。どうしよう。目の圧に押された。殴りかかって来たらどうしよう。

 

 私は土下座して謝った。普通に、謝るより相手は納得したように見えた。そして「お金は持っていないんです」と言いながら逃げ出した。

 

 そのスーパー含め3軒の店でジョギングの帰りにカードで買い物する予定を立てていたが、買い物は諦めた。

 

 土下座したとき、道に変な物が落ちていなくて良かった。パリの道路にはときどき粉々になったガラスの破片が落ちている。それにしても公園にも、道路にも、人、人、人。


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外出してもドキドキする日々

 昨日夕方、家の周りでは警察による大規模な一斉取り締まりが行われていた。外出証明証の提示も求めていた。パリの新型コロナウイルス感染者減という情報も耳にしたのに、取り締まりは急にしっかりやるんだなあ。警察は4,5人のグループで動いており、そのグループがいくつもあって、広範囲に行われていた。


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 その前日にも5人の警察官での取り締まりを見た。夕焼けがきれいだったので写真を撮っている瞬間を警察官に見られていたのかもしれない。路上でスマホでその写真を送ろうとしていると、その5人が私のいた狭い路地に近づいてきた。やばい、そうだよ、写真撮ったり、路上で携帯電話触っていたりは、警察官にどう捉えられるか、微妙な行為である… 外出許可証で印をつけたのは、買い物なのだ。ドキドキ。足早に歩いて、結果的に外出許可証の提示は求められなかった。

 

 再コンフィヌモン当初の11月初めは警察官をしばしば見たが、その後、あまり見ていなかったので気が緩んでいた。外出証明証の携帯忘れるな、目的のことだけしよう、である。