パリ徒然草

パリでの暮らし、日本のニュース、時々旅行、アート好き

レバノンの経済危機

 いきなり、中東レバノンの話題、と思う方もいるかもしれない。フランスにとってレバノンは、決して遠くない国である。

 昨日と一昨日、恒例の夕方午後8時からのテレビ局フランス2のニュースを見ていたら、連日でレバノンについてのニュースがあった。ベイルートの街で経済破綻で物価が高騰して人々が途方にくれていた。

 通貨が大幅下落し、バター400グラムが13ユーロ(約1500円)と言っていた。もともと平均所得はフランスの半分以下のようだ。えー、どうやって生活するの?

 公共の電気も1日に何度も止まる、と。私的に電気を売るのは違法だが、民間の電気供給会社があって、より高い値段で電気を売っている。だから、公共の電気代と民間の会社と両方にお金を払っている人も多い。地元メディアによると、その民間の電気供給会社は政治家や有力者に賄賂を渡している。

 3月に、レバノンでデフォルト(債務不履行)があった。それに、新型コロナウイルスによる失業増が追い打ちをかけている。

 レバノンで家政婦さんたちがお金を払えないと解雇され途方に暮れている、というニュースを見たのは、1,2ヶ月前だっただろうか。

 肉の価格も高騰し、レバノン軍の兵士に肉が提供されなくなったというニュースも7月初めに読んだ。

 
 7月10日のフランスの新聞le parisienによると、国連人権委員会が「レバノン人が飢餓で死ぬ可能性がある」と警告している。

 経済苦とみられる自殺者や、強盗や盗難など治安の悪化も心配だ。

 レバノンは食糧を輸入に頼っている。外貨不足や通貨下落も食糧の価格高騰の原因だが、食糧を輸入に頼る弊害を改めて感じる。

 日本でもフランスのように、テレビのニュースになっているだろうか。日本でレバノンが話題になるのはカルロス•ゴーン関連でかもしれない。


https://www.leparisien.fr/international/au-liban-plonge-en-pleine-crise-economique-la-situation-devient-hors-de-controle-10-07-2020-8350974.php
 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200716/mcb2007160500003-n1.htm

https://www.afpbb.com/articles/-/3291985?cx_amp=all&act=all