フランス、ナントの大聖堂(サンピエール・サンポール大聖堂)の火災は放火だったようだ。39歳のルワンダ人の男性が警察の聴取に火をつけたことを認めた。この男性は4,5年前から教会奉仕活動を行っていて、火災前夜も大聖堂の施錠を担当していた。数年前からフランスに滞在し、難民認定を申請していたが認められず、2019年からは帰国するよう求められていた。
この火災によってステンドグラスの窓や17世紀のパイプオルガン、アングルの弟子Hippolyte Flandrinの絵画などが焼失した。なんともやるせない事件である。
文化財に放火というと、日本では戦後まもない1950年の金閣寺放火事件を思い出す。金閣寺の見習い僧侶の大学生が犯人だった。犯人の動機は注目を集め、多くの作家によって文学作品が創作された。三島由紀夫の小説「金閣寺」が有名だ。水上勉は犯人の動機について「寺のあり方、仏教のあり方に対する矛盾により美の象徴である金閣を放火した」と分析した。
参考記事
https://www.sankei.com/world/news/200726/wor2007260013-n1.html
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E9%96%A3%E5%AF%BA%E6%94%BE%E7%81%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6