19日土曜と20日日曜は恒例のヨーロッパ文化遺産の日である。エリゼ宮、内務省、パリ市庁舎、文化省、フランス銀行の建物などが入場できる貴重な日だ。
だが、今年は新型コロナウイルスの影響で、上記のような大きな場所はネット予約しないと入場できない。
予約なしで入場できそうな所を狙って午後2時頃地下鉄トロカデロ駅に行き、クレマンソー記念館、パッシイ墓地、シャイヨー国立劇場、建築文化財博物館と徒歩で巡った。クレマンソー記念館以外は待たずに入場できた。
今日は、ジョルジュ・クレマンソーの記念館について載せておこう。
1906年に首相に就任、さらに1917年に再び首相として精力的に活動したクレマンソーのアパートを記念館として公開している。1929年に最期の時を迎えるまで33年間住んだ住居(フランス式0階。以下階数は仏式)である。
0階の住居は亡くなった日の状態で保存され、書斎、寝室、食堂がある。
クレマンソーは画家のクロード・モネと親交があった。第一次世界大戦が終わったとき、モネはクレマンソーに自分の大作を国に寄贈するという手紙を書いた。それが現在、オランジュリー美術館にある円形の部屋「睡蓮」の作品だ。
クレマンソーの書斎にはモネの作品(ここにあるのは複製画だそう)、玄関のスペースにはモネの義娘のオシュデの作品もある。1階は展示室になっていて、クレマンソーの生涯を振り返ることができる。
現在は新型コロナウイルスの影響でオーディオガイドを貸してもらえない。住居部分の展示品については説明板もなく一点一点について正確なことは分からなかった。
1階の展示室には、日本の茶道具「香合」も3点展示されている。クレモンソーは香合コレクターとして有名なのだそう。食堂には喜多川歌麿の浮世絵も展示されている。日本美術への関心がうかがえた。
【日本の香合】
【モネの義娘オシュデと思われる作品2点】
【中庭】
ジョルジュ・クレマンソーについて
オシュデについての説明
https://fr.m.wikipedia.org/wiki/Blanche_Hosched%C3%A9