パリ、新型コロナが世界を変えた

夜間外出制限令中のパリでの暮らし

買い物天国 買い過ぎる…断捨離が苦手

 断捨離しようと思うけど、なかなか物が捨てられない。それなのに、今年はたくさんの服を買ってしまった。

 

 ダウン・コート2枚、革のジャケット1枚、セーター5枚、ズボン4枚、靴3足、スカート3着、ブラウス1枚、ワンピース3枚、マフラー4枚。

 

 ストレスのせいか?たくさん買ってしまう。好きなブランドだから応援したいのに、閑散としててかわいそうと思ってしまうのかもしれない。置く場所に、困るほど買った。

 

 1月20日からSolde (ソルド)が始まった。フランス語でセール/バーゲンの事をソルドと言い、夏と冬の年2回行われる。予定どおりなら1月第一週の水曜日(2021年は1月4日)からスタートするはずの冬のソルドは、新型コロナの影響で1月20日からに延期された。


 ソルドの時期、期間、ルールは厳しく国の法律で決められているはずなのだが、数年前からプライベートセールがソルド前にある。また、ネット購入やネットを使ったお取り置きができるようになっていて、以前ほどの混雑はなくなっていた。

 

 今年も、1月20日以前からプライベートセールがあっていた。今年のプライベートセールの特徴は、2枚以上買えば半額だとか、3枚買えばさらに10%引き、2枚買えば後2枚差し上げますーみたいな店が結構あって、どこも在庫を一掃したいのがありありだった。私もその戦略に引っかかった1人だと言える。


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【1月初めのプライベートセール中、2枚買うと2枚プレゼントというポスターが貼られた店舗。ご覧のように客はいない】

 

 混雑する店舗も、新型コロナによる人数制限のおかげで割とゆっくり買い物できる。プライベートセール中は、欲しくなるような商品がまだまだたくさんあった。そういう意味では買い物天国である。

 

 ちなみに、セール中、フランスでは支払いの前にきちんと計算しておいて確認した方が良い。私は上記の買い物の際に今年になって4回、多くお金を払わされたり、多く払わせられそうになった。

 

 私の名前が見つからないという理由でプライベートセールが適用されなかったり(聞き慣れない名前だから見つけられなくて当然だわ、という店員さんのデカい態度にイラッとする)、「まだタグを変えてないだけよ、5割引きよ。お勧め」と勧められたので買ったら支払い時には3割引の値段を払っていたり。すぐに気づかず、そのまま持ち帰った物もある。

 

 割引率が高くて複数買う場合、計算しておいて、おかしいと思ったら支払いの前に一言言うことを勧める。

 

 例えば、2枚買うと半額、3枚買うと半額からさらに10%引きの店で、3枚買って支払いを済ませた後、3枚目を定価のまま支払っていた。10%オフになった金額よりも大きい金額支払わされている。カードで支払った後で30分交渉したが、お金は返してもらえず、結局レシートを持っていけば、その分はお金と同じように使えるという形になった。なんとなく足が向かず、まだそのままレシートとして持っている。

 

 今年は、どのお店も例年より厳しい経営を迫られているのだろうとは思うし、以前から店舗を応援したいとは思っているので、定価よりは安いのだから、仕方ないという気持ちでいる。コンフィヌモン(外出禁止令)中にすべての店が閉まっていたことを思えば、店舗で買えただけありがたいのだ。



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【ソルドが始まった。この店舗は最大60%オフ、2枚買うとさらに10%引きと書かれている】

 

 楽しいはずのショッピングで計算間違ってますよ、と交渉する行為が面倒臭い、時間がもったいないとも思う。

 

 ちなみにスーパーや八百屋も含めて、フランスでは、しばしば多く払わされているので、間違いを指摘して、返金してもらうことは年に何度もある。言えば基本的にきちんと返金してくれる。ただし、相当に時間がかかったりする。

 

 パリに、旅行で来ているころは、リヨン駅構内のカフェの雰囲気があまりにも豪華でエスプレッソ2杯に40ユーロ払っても、夢の中にいるようにぼんやりしていて全然間違いに気づかなかったものだ。あれはあれで、いい思い出だけれど、私も成長したのだ。

 

 一方で、もう一つ、今のご時世ならではの印象的な経験があった。日本のデパートにあるようなきちんとした商品を置いている広いブティックで、客が私しかいなくて、私が試着している間、店員と客または店員同士が私への接客はせず、延々と陰謀論を大声で語り合っていた。

 


 「コロナは世界の富豪や支配階級が監視社会強化とIT化を進めるために仕掛けた」という例の陰謀論だ。ネットで情報を自分で調べてたことはある(もちろん真偽は不明)私だが、こんな場所で大声で語られるようになったのだ、と複雑な思いになった。


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【この靴屋さんも2足買うとさらに10%引きとある。上の3枚の写真の店は支払い額で問題があった店ではありません】

 

 物を買うというのは、物だけでなく、エネルギーをいただくような側面もある。その物を付けて、物を持って気分が華やぐ、前向きになる、など。

 

 選んでいる時間、支払いのときの店員さんとの会話すら、いい思い出になったりする。そういう意味では、新型コロナ以前の話だが、ルイ・ヴィトンなど高給ブランドの接客は良い思い出として心に残っている。

 

 かと言って、私は貧乏症で高価な物は大切にしまっておいて使わない性質で、特にバッグや財布、靴はがんがん使えるくらいの物の方が好きだ。一方で肌に近い物ほど、素材、縫製にこだわって多少高価でもあまり考えず買ってしまう。人にどう見られるか、より、自分の心地よさが大事だ。

 

 クリスマス前、夫のセーターはクリスマスプレゼントとして定価で買った。夫は買い物が大嫌い。たまたま一緒に入ってくれた店に夫が気に入った服があって、買い物は5分以内に済んだ。洋服すべてをボロボロになるまで着ている。今日もこのズボンはもう25年着ている、と言う。新しいのを買いに行こうと言ってもこれでいいと言う。

 

 一方で、クリスマスプレゼントとして義妹からもらったトレーナーは、派手過ぎると言って、家ですら袖を通さない。気に入らないと見向きもしない。

 

 夫にソルドに行こうと言っても埒があかない(割引される物は悪い物だと信じているらしい)ので、今日は夫なしで紳士服の店に行き、私が試着して、プレゼントとしてあげた。女性が試着室にいるとちょっと変な目で見られるけれど、割引率も高く、結果的にサイズも合ってデザインも良く夫も凄く気に入った。いい買い物だった。

 

 私も捨てるのは不得意。20年着ているコートが少なくとも2枚ある。

 

 たくさん買ったのだから、着てない服を捨てようと思った。エレガントな黒のウールのワンピースや刺繍が入ったジャケット、随分前に買って長い間着ていない。夫に着て見せると、「いい!そういう服を着てほしい」と言われてまた捨てられなくなった。

 

 そしてやっぱり、今日も、そんなエレガントな服よりも、着心地が良い、今月買ったばかりのセーターとズボンを着た。「2枚じゃもったいないですよ、3枚買うとさらに10%引き」と言われて最後に付け足して買ったセーターで、前述のようにお金を多く払わされたと後で気づき、嫌な気持ちになったといういわく付きの店の服だけれど、セーター自体は、温かいし、デザインも面白く、最近買った服の中で1番、気に入っている。不思議なものだ。服も縁だよな。

 

 いずれにしても今月買ったたくさんの服たち、全部気に入っている。毎日着て楽しもう。

 

 一方で、捨てなかった服たち、これからも、なかなか着ないと思うのだが…。うーん、やっぱり断捨離って難しい。


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