6月21日、夏至の日、そして、フェット•ド•ラ•ミュージック(Fête de la Musique)。フランスでは1982年に、当時の文化大臣だったジャック・ラング氏がフェット・ド・ラ・ミュージックと呼ばれる音楽祭の日を設けて以来、毎年6月21日に音楽イベントが開催されている。今年は40周年。この日は、朝から晩まで路上やバーやカフェなどでも音楽が奏でられている。
今年も音楽祭の日を楽しんだ。
プチ・パレ美術館では、若い才能ある音楽家たちのクラシックコンサート。ピアノ、クラリネットなどで、バッハからピアソラまで。ヴァイオリンとピアノのお二人のドビュッシーの演奏が特に心に残った。
その後、パリ5区のアイルランド文化センターに移動。新型コロナの影響で2年ぶりの音楽祭の日のコンサート。久しぶりに生で伝統的アイルランド音楽を聴けるのが嬉しかった。
今年はアイルランド文化センターは、セネガル、アイルランド、フランスのミュージシャンたちのヒップホップもあった。凄い熱気。
この後、去年と同じ5区のアレーヌ・ド・リュテス(Les Arènes de Lutèce)円形闘技場遺跡に移動。ローマ時代の遺跡である。今年もフランスのラジオ番組FIPによるコンサート。凄い人。去年よりも人が多い。
外で待っている間、女性ミュージシャンの歌声が聞こえていた。凄く良さそうな音楽だったが、入場制限があり、列に並んで外で待たないといけなかった。やっと入場できて一曲聴けない間に女性歌手の演奏は終わってしまった。残念。
だが、その後、イギリスのバンド、メトロノミーMetronomyが登場。凄い、凄くいい。わざわざ席を見つけて円形闘技場遺跡の石段の席に座っていた私はわ~っと叫びながら下のダンスフロアーに走り出した。
やっぱりイギリスのロック、ポップスはいいなあ。踊りまくりー。楽しい!!!ギターもベースも演奏がしっかりしてて、ヴォーカルも良いし、楽しく踊れる。人が多く前の方には行けなかった。
この後、円形闘技場遺跡は、DJによるダンスフロアーに。石の壁に映る照明の美しさにはっとさせられる。音楽に熱狂しているうちに、太陽は沈み、夕焼けが美しい時間を過ぎて、辺りはだんだんと暗闇が深くなっていた。
この遺跡は紀元1世紀もの。普段の壁の色はクリーム色がかった灰色だ。その灰色の壁に、夜の帳が降りた後の暗闇の中、紫色や黄色の照明がくるくると映り変わり、これまで見たことのない夢の世界を作り出している。魔法にかけられたような夜。
夜が更けていく。
去年の音楽祭の日
https://clairefr.hatenadiary.com/entry/2021/06/23/055128