24日のクリスマス・イブに向けて、準備をしている。日本にいた80年代、クリスマスとはトレンディ・ドラマの恋人たちのイメージだった。フランスに来てから、クリスマスとは家族の一大イベントとなった。それは、ある意味、日本のお正月の準備を思わせた。おせち料理を準備するように、例えば、フォアグラやサーモン、鶏を準備するのである。
義家族クリスマス恒例のフガスというお菓子を義姉、夫と3人で作った。義母は監督という感じで私たちを見守っている。クリスマス前日の恒例行事なので、何度かフガス作りに参加したことがある。フガスを作りながら、私は日本の餅つきを思い出した。餅とフガス、全く違うものなのだけど、数人で作ると楽しいところは、似ている。
フガス、フガスと夫の家族は言うのだが、他のパリ在住日本人やフランス人に尋ねても、同じお菓子を作っていると聞いたことはない。インターネットで探したら、辻調理師専門学校のサイト↓で、
https://www.tsuji.ac.jp/column/cat/post-166.html
"フガス・モネガスク(モナコ風フガス)"というものを見つけ、どうやら、このモナコのフガスにそっくりである。
生地のレシピは秘密にしておこう。前日に生地を作っておく。
この生地を型に薄く伸ばす。薄ければ、薄いほど良い。指で丹念に伸ばす。
伸ばし終わったら、上から紅白の砂糖粒(アニスシードに糖衣をかけたもの)を散らす。アーモンドを半分に切って載せる。(皮付きアーモンドの皮を剥いて半分に切る作業も一苦労だった)
210度のオーブンで焼く。焦げ目がついたら、オーブンから取り出し、粉砂糖を降り、オレンジフラワー水を振りかける。この繰り返しで20枚程度焼いた。オーブン1台で1枚ずつ焼くので、結局、全部焼き終わるのに約4時間かかった。
このお菓子がおそらくクリスマスの13種類のデザートの一つになる。義家族は、ビュッシュ・ド・ノエル(木の切り株型のクリスマスのケーキ)は準備せず、毎年、南フランスのクリスマスの風物詩である13種類のデザートを準備する。他のデザートには今年はどんなものがあるだろう。
「クリスマスの13種のデザート」についての過去ブログ
https://clairefr.hatenadiary.com/entry/2020/12/24/230906
ツリーは大学生の甥がモミの木を運び、既に飾り付けてあった。
キャンドルも飾り付けてある。
一方で、もう一つ大変なのがプレゼントの準備。昔、日本で「恋人がサンタクロース」って歌あったなあ。フランスでは、自分たちがサンタクロースである。プレゼントを買って、包装紙を買いに行って、しっかり包装して、サンタクロースが持っているような巨大な袋に入れて、イブの会場となる義母宅に運び込んだら、途中で大雨に降られて、プレゼントがびしょ濡れになって泣きそうになった…。そんな苦労をしつつも、やっぱりクリスマスは楽しみ。
この写真↑はプレゼントを買うため行ったギャラリー・ラファイエットのクリスマスツリー。
今年はアドベントカレンダーを買った。12月1日からクリスマス当日までの24日間をカウントダウンする、期間限定の特別なカレンダーである。 紙のカレンダーに24個の扉が付いていて、開けるとチョコが入っている。フランプリというスーパーで、1.5ユーロで買った。何でも高価なフランスだが、これは激安だと思う。
明日24日の扉を開けよう。