パリ徒然草

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アルザスワイン ピノ・グリの美味しさを発見

 フランス北東部、ライン河を隔ててドイツの国境と接するアルザス地方。ヴォージュ山脈の東側斜面に北から南に110kmにわたるブドウ畑。その間を縫うように、「アルザスワイン街道」が走っている。


 アルザス地方の西にそびえるヴォージュ山脈が西から流れてくる雲を塞ぎ止めるため、年間雨量が極めて少なく、日射量が多い土地柄。温暖で降水量が少ない気候、朝晩の寒暖差があり、畑の日当たりは良好。石灰岩花崗岩、砂岩など多様性のある土壌といった、ブドウ造りに適した条件をいくつも満たしている。




 アルザスで造られるワインの90%以上は白ワイン。リースリングピノ・グリ、ミュスカ、ゲヴュルツトラミネールの、高貴品種と呼ばれる4品種をはじめ、ピノ・ブラン、シルヴァネールなどが栽培されており、多くの場合単一品種で仕立てられている。クレマン・ダルザスなどのスパークリングワイン、ピノ・ノワールから造られる赤ワイン、ロゼワインもある。


 一般的に他の産地のワインの名前は、生産地や区画名をつけるが、アルザスワインはブドウの品種名を付ける。

 私は長年アルザスワインのファンでリースリングとゲヴュルツトラミネール、クレモンダルザスはしばしば買って飲んできた。

 普段の旅行では、ワインをたくさん飲まないが、アルザスワインのファンであるため、今回は、飲んだことのないワインを飲んでみようと、思い立った。16年前の雑誌マダム・フィガロの切り抜き(上の写真)にあった8種類の品種を全部飲んでみようと、バーに入ってワインだけ飲んだりして楽しんだ。

 いろいろ飲んでみて、リースリングなど以外で、好きなワインを発見した! ピノ・グリ。少し甘みがあるフルーティーなワインだ。リボーヴィレのレストランで飲んだピノ・グリは、グラスも美しく料理にも良く合って、大満足だった。

 結局、旅行中、ピノ・グリは3回飲んで、うち残り2回は同じカフェで2回も飲んでしまった。

 写真のピノ・グリはグラスにCave de Turckheim と書かれているように、チュルクハイムという村のカーブのワインだった。一杯4.3ユーロ。


 コルマールのレストランで飲んだクレモンダルザスも美味しかった。グラスの底からの気泡が立ち上っているのが目を楽しませてくれた。グラスの形状のおかげなのだろう。目隠しして、飲んだら、シャンパンなのか、クレモンダルザスなのか、私には当てられないだろう、と思った。すっきりして、美味だった。

 Wolfbergerというカーブのクレモンで、エギスハイムという村にあるようだ。コルマールのレストランLa Krutenauで、一杯5.9ユーロだった。


 ピノ・ノワールロゼワインも飲んだ。ピノ・ノワールというと、ブルゴーニュの赤のイメージだったが、ピノ・ノワールアルザスで唯一、赤ワインとロゼワインを造るためのブドウなのだそうだ。このロゼワイン、一口目よりもしばらく飲み続けると美味しく感じ始めるのが不思議だった。


【右はピノ・グリ、左がピノ・ノワールロゼワインコルマールのSport's cafeで】

 パリに帰ってからもピノ・グリ、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、クレモン ダルザス探してみよう。

Sport's cafe
3 Rue du Conseil Souverain, 68000 Colmar