パリ、新型コロナが世界を変えた

夜間外出制限令中のパリでの暮らし

失って気づくありがたさ、よ

 明日から午後6時以降は出かけられないのだと思ったら、午後6時以降に外にいる時間が急に愛おしくなった。去年3月の新型コロナウイルスによる外出禁止令、外出制限以降、こんなことばかりやっている。こんなことばかり思う。


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 失って気づく大事さ、よ。

 

 それは例えば、公園に入れて木々や草花を眺められる喜びだったり、レストランで熱々の料理を座っているだけで食べることのできる贅沢だったり、証明書なしで外に出かけられる自由だったり、した。


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 日本にいたら、非常事態宣言と言ってもフランスほどの強制力がないので、そこまで感じることはなかったかもしれない。フランス政府が教えてくれているのだろうか。当然だと思っていたことのありがたさ、を。

 

 日本に住んでいた子供のころ、父が韓国に仕事でしばしば行っていて、「韓国には戒厳令というものがあって夜出かけられないんだ」と話した。ヘェ~、夜出かけられない? カイゲンレイ...?。ずっと遠い異国のエキゾチックな話に感じられた。(ちなみに仏語では戒厳令はloi martialeという)

 


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 自分が夜出かけられない立場になってみれば、エキゾチックでも何でもなかった。

 

 昔から夜にネオンのある場所に出かけるのはワクワクする。ただ歩くだけでも。

 

 夜の街は、汚い物を隠してくれて輝いている。エキゾチックなのは夜市だとか、夜の出店、イルミネーションの方だった。

 

 今日と比べて明日から外出出来なくなるのは午後6時から8時、たった2時間だが、その差は結構大きい。フランスでは昼間閉店して午後4時や午後4時半から開店する店も多く、食事の買い物をする時間だった。

 

 旅行がさらに厳しい。日帰りで遠出して午後6時までに帰るのは結構難しい。そもそも数時間に一本しかない列車やバスの便は相当限られる。


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 家の近くのバーは、皆立ち飲みで、今日まで路上で賑わっていたのだが、明日からどうなるだろうか。

 

 バーで飲むお酒と家で飲むお酒。やっぱりどこか違っていたんだな。せめて、家でキャンドルでも灯そうか。