パリ徒然草

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スーパーがルイ・ヴィトンLouis Vuitton方式になった

 日本では、新型コロナウイルス対策にマスクするというのは、ほぼ共通に認められていると思う。

 だが、WHO(世界保健機構)は、感染者と接触する人や、咳やくしゃみなどの症状のある人にだけにマスク着用を勧めている。フランスでは、生活必需品の買い物に出かけても、レジの人も、八百屋で働く人も、マスクをしていない。一方で、通りを歩く人たちにはマスクした人が増えてきた。ゴーグルまでしている人も見かけた。マスクをした人が増えてきた現象に、フランスの健康大臣は、驚いているという記事を読んだ。

 私はマスクを3月初めにに薬局に注文し、待ち続けているが、品切れだ。仕方なく外に出るときは、手作りのマスクをしている。これで、自分を守れるとは思っていない。だが、少なくとも、新型コロナウイルスに感染しているかどうか分からない、私の飛沫を他人に、与えない助けにはなるだろう。例えば、通りで道を尋ねられて、つい大声で答えたとき、などに。

 私はやっと5軒目のスーパーマーケットに30分並んで、お目当てのキッチンペーパー、トイレットペーパーとスパゲッティーを買うことができた。備蓄する必要ないと思っていたが、こんなに貴重品になると、私も多めに買ってしまう。

 新型コロナウイルス対策で手を良く洗おうというのは日本も、同じだと思うが、日本との違い、こちらでは、手を拭くのはタオルではなく、紙で、その紙は毎回捨てなければいけない。レストランのトイレではそうしていても、家ではタオルで拭いていたので、これまで使っていなかった紙が必要になった。私はそれをキッチンペーパーで代用している。

 買い物から帰る途中の歩道で、二人の男がマスクせずに歩道いっぱいに離れて大声で話していた。なるほど1メートル以上離れている。だが、その二人の間を通る歩行者は、二人の飛沫にさらされる。警察よ、どうかこういう人たちからは罰金を取って欲しい。私はたくさんの荷物を抱えて、迂回し、車道を歩いた。そういう行為は辞めろ、と喧嘩すべき、時期じゃない。会話することが危険を増やすのだ。

 日本の専門家会議などの文献を読む限り、新型コロナウイルスは、主に飛沫感染接触感染である。空気感染というのは、極めて特殊な状況以下の3条件が揃ったときに起こりうる。

1,通気の悪い密閉空間

2,大勢の人が手に届く範囲にいる密集空間

3,会話、発声のある密接空間

 そう考えると、外出した後、手をしっかり石鹸で洗い、手を拭いた紙は捨てるを繰り返せば、大方のリスクは減らせる。一番危ないのは、スーパー、食品の買い物のときだ。通気はあまり良くなさそうに見える場所もあるし、マスクをしていないお店の人が私に話しかけたりする。

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(3月18日午前11時過ぎ。このスーパーでは15-20人の人が常に外で待っていた)

 大勢の人が手に届く範囲にいる、は改善された。スーパーマーケットの前で1メートル以上離れながら待ち、入店すると、ほとんど人がいない空間で、王様のように、物が選べる。入店できる人数を大幅に減らしたのだ。まるで、ルイ・ヴィトンに入店するときみたいだ。