パリ徒然草

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ラクレットは、個人主義の国フランスの鍋?

今週のお題「鍋」

 


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  私の家には卓上コンロがない。日本では、水炊き、キムチ鍋、すき焼き、チリ鍋、しゃぶしゃぶなど、鍋をよく作った。卓上コンロ様様であった。日本で“鍋“と言うと、この卓上コンロを使い、同じ鍋をいくつもの箸でつつくものであった。

 

 それは、もしかしたら、個人主義のフランスには合っていないのであろうか。フランスでは一人に一皿という食事形式が基本のように見える。新型コロナが騒がしい今、衛生面ではいいことなのかもしれない。

 

 フランス人の夫が卓上コンロは危険だ、と言うし、なんとなく卓上コンロを買わずにいる。フランスにもチーズフォンデュ用の特殊な機械があるようだが、それは持っていない。

 

 すき焼きを作ったときも、フライパンで作って、フライパンを卓上に載せるので、コンロとテーブルをフライパンを抱えて行ったり来たりする羽目になる。重労働である。それでもパリだと、すき焼きの材料は手に入るのでありがたいことだと思う。


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【フライパンで作るすき焼き。パリで買った材料だけで作りました】

 

 鍋とは違うのかもだが、ラクレットチーズを溶かす機械がかなり鍋に近い(と言っても、個人主義のこの国らしくフォークをつつき合わせることはない)。ラクレットは専用の機械を持っている。そして、最近、ラクレット用の野菜は茹でるのではなく蒸し器で作るようになった。この蒸し器で蒸すと野菜が美味しい。

 

 ちなみに、このラクレット用の機械、蒸し器ともに、クリスマスプレゼントで、夫の家族からいただいた。いただいた当初は、私には馴染みがないもので、どう使えばいいか分からず、説明書もフランス語なので、全然使っていなかった。3年間くらいホコリを被っていた。


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 こちらの蒸し器、デザインが素敵だなと思い、今このCristelというメーカーを調べたらフランス製で丁寧に作られた製品のようだ。いい物をいただいていたのに、しばらく使わずもったいないことをした。

 ラクレットの機械とともに今では、ありがたく、使っている。料理にやる気が出ないときのラクレット!という感じで、重宝している。そういう意味では、材料を切っておくだけでいい日本の鍋と似ているところがある。野菜を切って蒸しておきさえば良い手軽さがある。


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ラクレットの機械。ラクレットチーズがとろける】


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【トロ~リとろけるラクレットチーズ】


 そうだ。今年は、自分で自分に卓上コンロをクリスマスプレゼントにしたら、どうだろう。夫は、馴染みがないので、卓上コンロのボンベが怖いのであろう。馴染みがない物は誰でも億劫なのだ。でも、私はしゃぶしゃぶやチリ鍋がちょっと恋しい。

 

Cristelというメーカーの鍋

http://www.cherryterrace.co.jp/product/cristel/design.html