パリ徒然草

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衛生パスポート抗議デモ 7週目


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 新型コロナウイルスワクチンの接種等の証明書「衛生パスポート」に反対する抗議デモが土曜日を中心に続いている。

 

 8月28日土曜日。黄色いベスト運動(ジレ・ジョーヌ)が呼びかける衛生パスポートの抗議デモに参加してきた。パリのブルス広場 (Place de la Bourse)を午後2時半に出発、 レオミュール通り(Rue Reaumur )、ボーブール通り(Rue Beaubourg)、 リボリ通り( Rue de Rivoli)などを通り、仏憲法会議のあるパレ・ロワイヤル広場(Place du Palais Royal)まで歩いた。 


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 リベルテ!(自由)、ヴェリテ!(真実)などと叫んだり、歌ったり、ゆっくり歩くので約2時間の道のり。


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 参加者は思い思いのプラカードを持っている。


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 参加者は子供から老人まで様々な年代がいた。家族やカップル、友人同士、1人。人種も様々だったが、フランス語で話している人がほとんどだった。犬を連れた人、自転車を押しながら歩く人、素敵なワンピースを着て参加している女性も。


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 「反対!」と怒っているというより、お散歩のように、ゆるかった。
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【左手はサン・ジャックの塔。】

 

 普段は車が通っている車道の真ん中を歩くので、パリの風景が違って見え、清々しかった。近くにいたフランス人に話しかけられて、しばらく話したりもして、楽しいデモだった。


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【左手はラ サマリテーヌ】
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【右の建物はルーヴル美術館

 

 「衛生パスポート」の提示義務を拡大したフランス政府への抗議デモが28日、7週連続で行われ、フランス全土で222のデモがあり、159.484人(仏内務省調べ)が集まった。一番デモ参加者が多かった8月7日(23万人以上)からは3週連続で、デモ参加者は減少している。パリは主に4つの集会があり、14.500人が参加した。


 
 衛生パスポートは、関連法の違憲性を審査する仏憲法会議が「合憲」と判断したことを受け、8月9日から飲食店や長距離移動の交通機関、図書館、デパートなどでの提示が義務付けられた。入店後に不携帯が確認された人には135ユーロ(約17000円)の罰金が科される。

 

 余談だけれど、歩きながら、私は20年くらい前、日本で、とあるデモに参加したことを思い出していた。同じように歩いたのだ。あの時は参加したくなかった。勤めていた会社の労働組合の「動員」で行きたくないのに人数の決まりがあって嫌でも参加していたのだ。さらに参加者も今日の参加者よりずっと、ずっと、ずっと、少なかった。あの頃、嫌々参加して申し訳なかったと思う。そして、あんなにも参加者が少なかったことを今は、とてもとても、悲しく思う。