パリ徒然草

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夏のミディ・ピレネーの旅⑦ 天空の中世の村、コルド・シュル・シエル

 南西フランスにある小さな村の一つCordes-sur-Ciel(コルド・シェル・シエル)。 その名前も「天空のコルド」という意味があり、向かいの丘から見渡す姿は名前通りの素晴らしい眺め。

 小高い山の上にあり、最も高いところで標高約300m、低いところで約160m。

 アルビ宿泊中の7月30日、アルビのバスターミナル発707番のバスで、コルド・シュル・シエルへ。村の麓では、野菜や肉、チーズなどの市場が開かれていた。

 市場で生ハムを購入したのだが、パリから来たとバレてぼったくりに遭ったのだろうか、分厚いとはいえ、5枚で17ユーロ以上!とびっくりするくらい高価だった。パリの近所のシャクトリでいつも5枚なら3ユーロ程度で買っていたのに...。結局、交渉して、生ハム2枚で8ユーロ(約1120円)で購入。分厚い生ハムだった。知らない街では気をつけよう。

 田舎は安いというのは嘘だよね、と夫と話した。


 13世紀に築かれ、中世の趣きを残す村。門だけでも5つあり、思っていた以上に広かった。


 麓から坂を登っていく。
 


 高台まで歩くのがちょっとした運動。


 村の中心。後ろにそびえているのがサンミシェル教会。

 村の中心にテラスがあり、広大な風景を見渡せる。テラスのレストランでサラダを頼んだ。サラダは16ユーロ程度でボリュームたっぷり。地元産のチーズをさらに加えてもらった。


 
 私は高台まで登った後、レストランが数件あって、助かったとホッとした。麓にしかレストランがなかったら、また村を下りないといけないかと心配していたのだ。



 テラスからの景色を眺めながら盛り付けきれいだなと感謝してご満悦に食べていたら、夫が「こんなサラダ、原価は5ユーロだろ!」とレストランの人に聞こえよがしに大声で言い始め、私はそんな夫に腹を立ててしまった。

 「いつも、私がご飯作っているから、人件費を考えないから、そんなこと言うんだよ!誰かが買い物するか配達して、食材をここまで持ってきて、切って盛り付けしてくれたんでしょ。この村で買ったら生ハムだけで結構な金額だよ! 何より食べながらそんな言葉聞きたくない」あーあ、夫に、言いすぎてしまった。まあ、でも、たまには買い物なし、作らないで済むだけでも嬉しい。さらに景色も素晴らしくて満足していたのに...。



 確かに、コンクで3つのレストラン、ロデーズで1つレストランに入ったが、それらと比べて、一つひとつの食材の味がいまひとつで夫が言いたかったことも、今なら、分かる..。この日は土曜日で満席に近かったが、冬はお客さんも少ないだろうし、営業してくれているだけでもありがたいとも思うのだ。ちなみに、食料品店やパン屋は麓でしか見かけなかった。

 せっかくのどかな中世の村にいるのに雰囲気台無し。もったいない過ごし方をしてしまった…。

707番のバスは地図↓の右端のplace de la bouteillerie(プラス ド ラ ブテイエリ)に止まるのだが、観光案内所i(地図左)は丘を登り切って少し坂を下りたサン•ミシェル教会付近にある。

 13世紀から17世紀の家や門、教会施設、市場跡がある。深さ113メートルの井戸もある。



【13世紀に建造された門】

 


 村にはアーチストの作品の展示、アクセサリー屋さん、鞄などの革製品のお店があった。センス良くお手頃価格の物も多かった。


【アクセサリーを買ったお店はこの道の左手】

 私は、シトリンというキラキラ光る石と革を使ったペンダントを購入、18ユーロ。生ハム5枚とペンダントほぼ同じ値段で、ペンダントはお安い!と感じてしまう私だった。可愛い革のバッグも欲しかったなあ。