パリ徒然草

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ピークは過ぎているように見えるが...19日政府発表

 19日のフィリップ首相ら政府関係者の発表は2時間以上に及んだ。私の知り合いたちは、政府発表の多さにうんざりという感じで2時間じっくり聞いた人はいないようだ。

https://youtu.be/BFOJtRFlY-8
(最近フランス人の間で出回っているYou Tubeの歌。気持ちを代弁してくれている部分もあるのだろう)

 「民主主義には、市民が政府を監視する機能があるのがいいんだよ。有権者でしょ。ニュースと違ってマスコミのフィルターを通さず政府から直接聞ける滅多にない機会よ」と夫に言って一緒に聞こうとしたが、夫に「聞かせるなー。辞めてくれー。もう、うんざりだー」と言われて、部屋は狭いし、なかなか聞くことができなかったのだが、昨日早送りしながら、やっと聞いた。

 私が、フィリップ首相のファンだと言ったら「ダルメシアンというあだ名があるんだよ」と夫が教えてくれた。ちょ、ちょっと失礼じゃない?(私もここにそれを書いていいのか?) 髭が白黒になるまでストレスで苦労しているのなあ。


 今回の会見、何度もcrise sanitaire(衛生の危機)と強調しているのが印象的だった。「戦時」を強調するのはよっぽど批判されたのか。肝心の内容は誰かまとめてくださるだろうと、期待していて、この2つのサイトに良くまとまっている。ありがとうございます。


https://zaifutsunihonjinkai.fr/news/news-4422/


https://m-tokuhain.arukikata.co.jp/paris3/2020/04/41934.html

  私は上記のサイトに書いていないことで私が個人的に印象に残ったフィリップ首相の発言の一部を書いておく。

 ・通常5000の人工呼吸器付き病床(reanimation)を、105000に増やした。最も重症者が多かったピーク時は、7100だったが19日現在、5833まで減少した。

f:id:clairefr:20200423080930j:plain

 ・海外県にも通常171の人工呼吸器付き病床を310まで増やした。厳しい対策を取り、感染は拡大しなかった。

 ・644人の患者を治療室の不足する病院から移送した(特別車両のTGVや空軍機を使って移送していたのは私もテレビで見たことがある)。うち、180人以上は、ドイツ、スイス、リュクサンブール、オーストリアに受け入れてもらった。(さすが、EU。頭が下がります)

 フィリップ首相の上記の発言で、私はフランスの新型コロナウイルス感染のピークは過ぎたのではと、と思ったが、22日今日現在、入院患者数が減少して14日目だが、ピークは過ぎたとの政府の公式発表はない。上のグラフだけ見ると人工呼吸器病床に余裕があるようにも見えるが、患者が集中しているアルザス地方とパリ近郊(イルドフランス)で医療従事者のストレスや疲労があるため、緊張を緩めてほしくないからだと思う。

 海外県も様々。ニューカレドニアでは20日から外出制限解除になり、学校も再開、テレビのニュースで生き生きした子どもたちの映像を見ることができた。一方でマヨットでは感染者が増え、検査のための長い行列ができているのをニュースで見た。