その日、セーヌ川付近をぶらぶらしていた。
最近考えるのは、つい考えてしまうのは、ウクライナでの戦争のことであり、戦争や政治やメディアをどう見ればいいのか、ということでもあった。
一般のメディアとツイッターとYou Tubeを見ると、同じ戦争を語っているはずなのに違う情報が流れていて、何が本当なのか、調べれば調べるほど、うさぎの穴の中に入っていくようだった。
戦争だから、双方にプロパガンダがあるのは分かる。せめて私にとっての真実が知りたい。自分なりに納得していたい。そう思うが、調べれば調べるほど、沼にハマっていく。
さらに、日本在住の人の思いをSNS等で読む。ロシアと近いので恐れている人も多い。最近、離婚して、子供を一人で育てているのに、毎日、戦争のニュース、ウクライナ侵攻を巡り、ロシア政府が、日本を「非友好国」に承認した、ロシアの軍艦も北海道周辺に頻繁に来ている、ロシアが攻めて来ないか心配で眠れない、と書いている人もいた。そういう人が私のブログを読むとは思えないが、私が東日本大震災と福島原発事故のころ不安だった自分を思い出し、滅多なことは書けない気分になってしまった。
私は、できるだけ人が死なず、ただただ早く戦争が終わるよう祈っている。
そんなことを考えながら、空を見上げた。
凄くきれいだな、幻想的だなと思った。
少しずつ、セーヌ川沿いを進んだ。この空間にいれる幸せ。約10分間の自然の織りなす芸術を楽しんだ。
後にフランス語のサイトの記事で、この独特の夕焼けは、サハラ砂漠から来る砂の雲によるものだと知った。
2極化したような空。
空が二分するのは美しい自然現象。
でも人間は二分しなくていい気がする。
東と西
上と下
打った人と打たない人
善と悪
人は、二分するのが好きだ。二元論が大好きだ。二元論は分かりやすく、はっきりしているのだと思う。
でも、男と女の愛しかない、と子供の頃思っていたら、いつのまにかLGBTまたはLGBTQIA+が加えられていた。
そういう時代だと思う。
そんなことをぼんやり考えていたら、二分された夕焼けのショーはあっという間に終わって夜の帳が降りていた。
二元論(ウィキペディア)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%85%83%E8%AB%96