夜のパリの写真は饒舌だ。私がその脇に写真説明や文章を書く必要ないほどに。
ライトアップが歴史的建造物の存在を主張している。セーヌ川に反射する光も眩しい。
川の写真があれば、それはセーヌである。
マリー・アントワネットが過ごした独房で知られるコンシェルジュリーもライトアップされセーヌ川に写っている。
肖像権の問題があって、人物を撮影したあと、いちいち写真をブログに載せていいですか、と尋ねられないので、写真の中心は自転車になったりする。ここ2年でパリには自転車が増えた。
自転車が都市の賑やかさ、人の多さを伝えてくれる。
上の写真の左の建物は左岸にあるホテル ルテシアである。
ふと中世に迷い込んだかと思うこともあった。下の写真、サンルイ島の路地でのことである。
ルーヴル美術館のピラミッド周辺は夜でも縁日のように賑わっていることが多い。
日が暮れてゆくパリ。
バスチーユ広場。赤い車が通り過ぎて映画「ドライブ•マイ•カー」を思い出させた。
私は写真家になりたいとは思わない。ただ、パリが美しいな、と思うとき、つい写真を撮りたくなる。感動が先にある。パリが私に写真を撮らせるのだ。