秋刀魚を食べたのは、何年ぶりだろうか。パリでは秋刀魚を見かけない。パリの日本料理のレストランでは食べることもできたと思うが、私には機会がなかった。
先日、日本の旅先で昼食に魚料理で知られる居酒屋に行った。12時20分に3人で予約。最後走るように急いだが、12時25分くらいに着いてしまった。ゼーゼー。は~は~。グーグルマップに走らされた。
わ~。秋刀魚があるのね。私と母で「秋刀魚定食2つください」。「1つしか残っていません」。へー、秋刀魚定食人気だなあ。この時間でもうないんだ。母と秋刀魚を片身ずつ分けることになった。
出てきた秋刀魚の塩焼きがエラく美味しかった。美味しすぎて片身では、食べ足りない。
旅の帰りに夕食の食材調達のため、スーパーに行った。生サンマ一尾200円を見つけて買った。
家に帰って生サンマに塩を振った。しばらく時間を置いた。
実家の台所のコンロの下には、魚焼き用のグリルがある。物心ついたときから魚焼きグリルは、絶え間なくその場所に存在していた。フランスでは魚焼きグリルを見たことがない。
調理と言っても、魚焼きグリルで焼くだけである。大根をおろして、サンマの脇に添えた。秋刀魚の塩焼きの完成。
わ~。あの居酒屋と全く同じ味だ。美味しい。美味しい。完食ー。
創作料理の居酒屋で秋刀魚の塩焼き食べたのもったいなかったかも、と考えた。家で、簡単に調理できるのだから。
居酒屋では、白身魚の揚げ煮定食も母と半分に分けたが、調理としては、その方がずっと凝っている。柔らかく煮た野菜も添えられ、とても美味しい一品だった。
(ちなみにフランス人の夫は鶏の唐揚げ豚の生姜焼き定食を頼んでいた。すべての定食1300円)