パリ徒然草

パリでの暮らし、日本のニュース、時々旅行、アート好き

Wagyuで焼肉

 温泉宿に一泊した。その翌日のお昼ごはん、母と二人で焼肉を食べようと思った。人里離れた温泉宿にタクシーで焼肉を食べに行き、自然の中にある温泉に浸かって帰るのはどうだろう、と母に提案した。タクシーをたくさん使った豪華な旅をしたい、と言ったのは母である。

 

 母は温泉はもうたくさん浸かったし、食事もやくさん泊まった宿で食べたからいらない、と、言った。確かに宿泊した宿の夕食にはすき焼きもあった。年齢とともに「焼肉💖💝💖、イエーイッ!!!」という気持ちでは薄らいでいくのかもしれなかった。そっか…。私は行きたかったけど....。

 

 やきにく、やきにく...。一度、焼肉をイメージすると、焼肉への愛(執着)が止まらなくなった。

 

 そうだ、実家で、焼肉すれば良い。実家には焼肉専用のグリルとカセットコンロがある。それは、パリの自宅にはないものだ。夫に、狭い自宅のアパートの一室でカセットコンロを使うことを禁じている。火事を恐れてのことだ。

 

 イエーイッ!!!スーパーで、厚切りの国産牛肉バラカルビ焼用(100グラム当たり698円)、国産牛肉焼肉用切り落とし(100グラム498円)、国産豚バラ焼肉用などを買った。すべて国産である。フランスではWAGYUとして知られ、お肉屋さんでも高級品だ。そう思うと財布のヒモも緩む。

 

 実家の焼肉専用グリルは下のようなタイプ。

 

 こんもりした丘のような形の鉄板(プレート)で、鉄板の中心から外周にかけて放射状に、溝がある。肉の余分な脂をカットしてくれる。溝を通り外周に向けて脂が流れていき、外周の穴から余分な脂が下に落ちる仕組み。

 

 玉ねぎを輪切り、ピーマンをくし切り、長ネギを斜め切り、キャベツを3−4センチのざく切りに。野菜も焼こう。

 

 カセットコンロに火をつけ、鉄板が温まったら、肉の脂を溶かしまんべんなく塗る。そして、牛肉からスタート!!!

 

 タレは実家の冷蔵庫にあったエバラ「バリ旨焼肉のたれ」。数十年間、エバラ「黄金の味」を食べたけど、時代は「黄金」から「バリ旨」に、変わったのね~。

 

 牛肉は酒とタレにしばらく漬けた。

 

 牛肉バラカルビをこんがり焦げた部分とまだ少しピンク色が残っているくらいで「バリ旨焼肉のたれ」をつけて食べる。うお~、うまーい。一人で全部食べれそう。野菜も甘みがあって美味しい。

 

 母に「肉は自分の分は自分で焼こう」と提案。お世話係を決める必要ない。

 

 牛肉が一通り終わったら、豚バラへ。豚は茶色い焦げ目がしっかり着くくらいこんがり焼く。そして、タレではなく天然塩をつけて食べる。豚も美味しい。

 

 ただ、豚バラの問題は脂身が多く煙が出る。周辺がベトベトになるので、事前に、後で捨てられる紙を敷いておくなどの準備が必要だ。

 

 別に玉ねぎ入の卵スープを作った。このスープに、白いご飯と牛の焼肉を入れて、クッパ風にして食べるのが私のシメである。

 

 まあ、こんなにすっきり書いているが、焼いている途中、4件の電話がかかってきた。焼肉を焼く手、電話を持つ手、焼肉を食べるお箸を持つ手、大忙し。美味しい、大忙し、美味しい、大忙し。焼き過ぎず食べるぞー、急げー。