日本から屠蘇を持ってきた。
屠蘇は、山椒・桔梗・肉桂(クスノキ科の常緑喬木の樹皮・シナモン)・白術(キク科のオケラの外皮をはいだもの)などを調合して、袋に入れたもの。日本で薬局でいただいた。
You Tubeで作り方(ありがとう💖。You Tube!)を見て、10分水に浸した後、パックの酒に浸して7時間置いた。一種の邪気払いで、年のはじめに飲むことによって一年の幸せを願う。
「金泥の鶴や朱塗の屠蘇の盃 漱石」。 屠蘇の袋に、作家、夏目漱石の俳句があった。なんか風流だなあ。
フランス人の夫にも屠蘇について説明。毎年、元旦に実家で漆器の器で家族全員で屠蘇を飲んでいた。その漆器の器は高価な物らしかった(パリで漆器は持っていない)。夫には結婚式の儀である三々九度でも屠蘇を飲む、と説明した。
久しぶりに飲む屠蘇の味は、美味しくて、何だかフランスのヴァン・ショー(ホットワイン)の味に似ているな、と思った。クリスマス市でお馴染みのヴァン・ショーだが、私は自分でもヴァン・ショーをたまに作る。そのためのクローブなど(なかなか減らない)を保管している。
日本から送られてきた写真の中に、床の間に飾られた鏡餅の写真があった。夫に鏡餅について説明。鏡餅について話していると、話は「三種の神器」に及んだ。ちなみに、夫は、餅が嫌いだし、餅で命を落とす人もいると言って餅は絶対に食べない。
日本の年賀はがきを見せながら「謹賀新年」や「謹んで新年のお慶びを申し上げます」についても説明。
こうして改めて見ると、日本には新年しか、見られない風習や言葉があるんだなあ。