パリ徒然草

パリでの暮らし、日本のニュース、時々旅行、アート好き

6月2日「バラの日」のライ=レ=ローズのバラ園

 

 薔薇の季節。6月2日、ライ=レ=ローズ(L'Haÿ-les-Roses)にある世界最大級のバラ園、ヴァル=ド=マルヌ・バラ園に行った。約3200種のバラが栽培されている。

 このバラ園に来るのは4回目だが、今回は薔薇の美しい時期に来れたと思う。平日午後で、ゆっくりできた。

 

 このバラ園の創始者は、19世紀末の事業家ジュール・グラヴロー(Jules Gravereaux 1844-1916)氏。パリの高級百貨店ボンマルシェの創設者の元で見習いとして働きはじめ、最終的には株主にまで登り詰めて財を成した事業家である。44歳で早くもリタイアし、パリ近郊のライ村に地所を購入して引退生活に入り、その後、バラの魅力の虜となったグラヴロー氏は、バラの収集と研究に没頭した。

 1899 年に、彼は有名な造園家エドゥアール •アンドレ氏に依頼し、当時初のバラ専用の庭園であるバラ園を共同で開発した。それが、このライ=レ=ローズのバラ園である。

 グラヴロー氏はパリのバガテル公園のバラ園の創設や、マルメゾンのジョゼフィーヌのバラ園の復元、またエリゼ宮のバラ園設計にも協力している。

 バラ園にいる間は、ただただバラを愛でて、香りを嗅いだ。青空の下の、とても贅沢な時間。

 屋根のない東屋の下に、キューピットの彫刻があった。この東屋はコンクリートでできている。キューピットは誰を目がけて恋の矢を射ているのだろうか。

 

 

入場料4ユーロ

行き方

RERのB線Bourg la Reine駅からバス192,172番

または地下鉄7番線の終点Villejuif louis aragonからバス172番

 

 追記

 6月2日は6と2の語呂合わせで「ローズ」と読めることから、「ありがとう」の気持ちを伝え合う愛と感謝の記念日「ローズの日」とされている(たぶん、日本では)。私も近くのお花屋さんでバラを買って部屋に飾った。バラのバスソルトで入浴した。