パリ徒然草

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同じCDを2枚買った

 同じCDを2枚買った。

 人生で初めてそんなことをした。CDが傷付いて音が飛ぶようになったので、2枚目を買ったことはあったが、元のCDは普通に聴けるのに、2枚目を買ったのは、人生で初めてだった。

 

 正確に書くと、全く同じCDではない。最初に買ったのは、通常版で次に買ったのは、デラックス版。だから、2枚目のCDは13の曲はアレンジが違うか、全く入っていない曲だった。

 ある売り場にCDを見に行った。もともと買うつもりで行ったのではなかった。私は、その場所に数ヶ月前、新譜「council skies」デラックス版が大量に売っているのを知っていたのだ。

 

 私の好きなミュージシャン、ノエル・ギャラガーさまのCDである。そこに、数ヶ月前は大量のCDが置いてあったその場所に、もう置いてなかった。そして、探しても探しても、1枚も見つからなかった。全部売れたんだろうか、人気あるなあ。

 

 でも、諦らめなかった。どこかに紛れ込んだかもしれない、と思い、1人ひとりのミュージシャンのCDを確認した。

 

 そして、Noel gallager  のCDを探しているのに、Liam gallager のコーナーにNoel gallager  のCDも置いてあった。Noel gallagerのコーナーは存在しなかった。さすが、おフランス🇫🇷。

 イギリス人🇬🇧アーティストの扱いなんてこんなものだよなあ。分類的に、同じ、Gallagerだし、なあ。

 

 これって、ノエルさまが知ったら、怒るのでは、ないだろうか。

 

 Fnacの店員よ。あなたは、CDを売る仕事を、コンサートのチケットを売る仕事をしていながら、あの伝説のバンド、OASISの兄弟、ノエルとリアムが今も、喧嘩していること知らないんですか? 

 

 そもそも、なぜ、天才ノエルさまのコーナーがないの?天才ノエルさまになんて失礼なことしてくださるの? よりにもよって、弟のコーナーに兄のCDを紛れ込ませるなんて....。

 

 一言店員に文句言おうか、と思いながら、肩を怒らせながらレジに向かった。

 

 店員さんと目が合った。「ノエルとリアムは喧嘩しているんですよ!」その言葉が出てこなくなった。フランス語が喋れないわけじゃない。場違いに思えた。私が言えたのは、一言。「これ、ください」

 

 はーい、お会計。カードで払った。そして、満面の笑みでお金を払う私。「残っていてラッキーだった」と付け加えた。そして、それこそが本音だったのかもしれない。

 

 どこのCD売り場も縮小されている。友人にCDを買うのは、時代遅れ、と言われたのは、何年か前の話だ。

 

 それから、毎日のように、CD2を聴いている。CD1は通常版とほぼ同じだが、CD2は違っていた。買って良かった。

 全く、ノエルギャラガーって人は、私の人生に変化をくれる。

 

 この数ヶ月の間、ノエル・ギャラガーのせいで2回も仕事に遅刻しそうになった。

 

 一回目は、11月、ノエル・ギャラガーの音楽を聴きながらルンルンで歩いたせいで違う道を通って、仕事に行ったら、パリの街で迷ってしまった。先日は、バスの中で、YouTubeを見始め、ノエルギャラガーのインタビューを見つけ「カッコいい」とコメントを入力していたら、見たことのないバス停で降りる羽目になった。

 

 ヨークシャーティーといい、全くノエルギャラガーって人は、私に違う景色を見せてくれる。