念願のル・アーブルのアンドレ・マルロー美術館に行ってきた!!!
美術館入り口↑
美術館外観。美術館前には彫刻作品↑
今年は印象派誕生から150年に当たる。1874年4月、クロード・モネが描いた絵画「印象・日の出」への批評が印象派の誕生となった。この絵が描かれたのが、フランス、ノルマンディーの港町ル・アーブルの港である。今こそ、そのすぐそばでこの絵が描かれたとされているル・アーブルのアンドレ・マルロー美術館に行くべきだと思った。
ル・アーブルに来るのは3回目なのに、美術館が閉まっていたりして、見れないでいた。昨年秋、美術館見学のために旅行を計画したら、嵐がやってきて中止したりもした。
今回はFlixbusというバスでパリから出発。2時間で着くはずが、渋滞でバスが3時間遅れて5時間かかった。うわ~、見学時間がなくなってしまう。どうなるの?どうなるの?やっと、やっとの思いで、たどり着いた海辺の美術館。閉館まで1時間しかなかった。
地上階は展示替えで見れなかった。フランス式1階だけ見学可能。建物内部は、ドイツのバーデン・バーデンで行ったフリーダー・ブルダ美術館に似ている部分も一部あると思った。
窓の向こうの海の光のキラキラとした反射が白いブラインド・カーテンから透けて見えて、写真には映らない美しさがあった。
入ってすぐに目に入ってきたのが、ウジェーヌ・ブーダン(Eugène Boudin1824年- 1898年)の絵画群。うわ~、これらを見れただけで、来た甲斐があった。
というのも、ウージェーヌ・ブーダンはクロード・モネを絵画の世界に率いれた師とも言える存在である。10代のクロード・モネは14歳年上のブーダンに、このル・アーブルの地で出会った。
私が以前に書いたブログから引用すると、1858年ごろ、まだ10代だったモネは、人物のカリカチュア(戯画)などを、ル・アーブルの文具店の店先に置いてもらっていた。それが、ブーダンの目にとまり、彼らは知り合うことになる。ブーダンはキャンバスを戸外に持ち出し、陽光の下で海や空の風景を描いていた画家で、モネを屋外制作に連れて行った。ブーダンと出会ったことが、モネの生涯の方向を決定づけたと後にモネ自身が語っている。
展示作品の中でも、特に、気に入ったブーダンの作品がこちら2点。
月の出を描いた作品↑
いずれも、モネの「印象・日の出」との対話を感じる作品だと思いませんか?。
さらに、私はブーダンが空、特に日の出や日の入りのころの空を描いた習作↓が好きすぎました。
一方でクロード・モネの作品は3点だけ↓だが、いずれも素晴らしかった。
その他にも、新印象派のカミーユ・ピサロやアンリ=エドモン・クロスなどの素晴らしい作品がゆっくり鑑賞できて、行って良かった。
アルベール・マルケ↑
アンリ=エドモン・クロス↑
美術館の建物からは、海が見渡せる。
美術館の建物前から撮った写真↑
車道を渡ると、この海↑。パリには海がない。去年8月ニースの海以来に海を見た。
過去に私が書いたブログ オンフルール モネとブータン
http://franceartsanpo.blog.fc2.com/blog-entry-11.html?sp