戦争と恐怖を煽るよりマスクをー。と18日に勇ましく書いてみた私だけれど、フランスのマスク不足事情が悲惨過ぎて、今は、私が批判している場合じゃないと同情するまでになった。私もいつフランスの医療にお世話になるか、分からないし。。。
テレビでもネットでも医療従事者たちはマスク不足に怒り、泣き叫んでいた。ある看護婦は「大統領に"兵士"にたとえられたくない。自分の子供にも感染させるのが怖くて15日間会っていない。大統領、あなたがミュールーズの野営病院でしていたFFP2マスクを私にもください」と叫んでいた。
アメリカ、カナダ、デンマーク、イタリアなど各国ともマスク不足で、中国の空港でマスクの争奪戦をやっている。イルドフランス(Ile-de-France)地域圏のバレリー・ペクレス(Valerie Pecresse)知事は、フランス行きのマスクを、米国人らが市場の3倍で横取りしたと述べたが、ワシントンはこれを否定し、論争になっている。。
フランスもデンマークのマスクを横取りしたが、さすがに倫理的に良くないということで、返還したそうだ。マスクの価格は、当初の25倍に上がったという。
「も、もし、もし、その25倍の値段で買ったマスクが悪気なくても、既に新型コロナウイルスに汚染されてたりしたらどうなるの? 」私は夫に恐ろしい質問をして、夫を困らせている。
マクロン大統領は3月末アンジェという街の近くのマスク工場まで行って、マスクの増産を要請している姿をテレビで国民に見せた。夫によると、フランスでマスクを作れる工場はここだけ。経営者はカナダ人だと言う。
医療従事者の命を守る物が自分の国で作れない、って大変なことだ。アメリカのトランプ大統領も、今回マスクを中国から輸入に依存している状況を嘆いていた。
安倍首相が一世帯に2枚、マスク配布と聞いた。そしてタレントなどみんなで批判している。
羨ましい。みんなマスクよりもお金がほしいと言う。首相の地元山口県の企業で作ってくださる。日本製、感染者少ない地域で製造、誇りに思う。いただけるなら、私なら、ほしい。皮肉や褒め殺しじゃない。薬局に何度も行ってマスクないですか、と聞いて感染のリスクを増やしたくない。
今、フランスでは、お店が開いてないので限られた物しか、買えない。マスク作りたくても、欲しい柄の布や好きな色のゴムすら、フランスでは買えない。配達もいつ届くか分からない(飛行機飛んでないので日本から航空便で送らないでください)。
マスク2枚は、日本でも感染がまだ長引く可能性もあるという日本政府からのメッセージなんだ。その時、一般人は布マスクを洗って使って、医療用の不織布マスクは医療従事者に使わせようよ、という。さらに、下のサイトを見て、3月から日本政府は日本の企業にしっかりマスク作りを勧めさせていたんだなあ、と感心した。そしてその要請に応えることのできる日本の製造業。
今こそ日本人で日本にいて良かったと誇りに思うべきだ。(批判している日本人に石投げられるかな?)