夫が鬱っぽくなっている。
パリは今日の午後も曇り空で、朝も肌寒く、秋の気配だ。南仏でのヴァカンスの陽光の鮮やかさと対照的で、これから始まる長い冬への突入を既に想像させ気持ちを萎えさせる。
ヴァカンス開けの週5日連続勤務だけでも辛いが、通勤、休みの日、勤務中すべてマスク、マスク、マスクである。ご存知のようにパリはすべての通りや交通機関でマスクが義務付けられ、付けていないと罰金135ユーロ(約15000円)だ。つまり、夫は週50時間以上、マスクとともに暮らしている。
夫の勤務中の指定のマスクをつけてみたが、とにかく息がしづらい。薬局で売っているようなしっかりした物で、5時間で使い捨て、ウイルスはしっかり防ぐのかもしれない。これを付けるよう決められていて、自分の好きなマスクを付けるわけにもいかない。
人類がそういう状態で長時間生きるようになった経験はないし、実験結果もないはずだ。医療関係者とか、一部の職業の人は以前から、マスクしていただろうが、通勤中、休み時間、休みの日はマスクしていなかっただろうし、給与も勤務体系も違うはずだ。
マスクをすると、鼻呼吸ではなく、口呼吸になり、呼吸が浅くなる。酸素が脳にいかない。幸せを感じにくくなる。
鍼灸師の方による「マスク内の呼吸は酸欠状態?精神や肉体活動の低下を防ぐ方法とは」という記事を見つけた。
https://ovo.kyodo.co.jp/column/a-1441586
この記事を読むと、マスクによって酸欠状態が続くと、根気、やる気がなくなり、集中力が続かず、自律神経のバランスが崩れ、免疫力が低下し始め、感染症を発症しやすくなる、とある。
私は夫に、できるだけ深呼吸をする時間を見つけるように、言った。私自身も、それを心がけている。
私自身、一人になれる場所を見つけて
吸って
吐いて
吸って
吐いて
とやっている。
ここにパリの公園の写真を載せたが、こういう場所でも、マスク着用義務はあるので、マスクして歩いている。ランニングしている人だけがマスクをしなくていいようだ。日曜日の午前中、ランニングしている人が大勢いた。
とにかく無理しない。疲れたと思ったら、早めに休もう。人のいない自然の中で深呼吸しよう。
【写真はパリの朝の公園か、通り】