今週のお題「大人になったなと感じるとき」
大人になったな、と感じる瞬間がほとんどない。
逆に、子供の頃と自分は変わってないな、と思う瞬間はたくさんある。例えば、高校生時代、好きだったミュージシャンを今も好きだ。下敷きに音楽雑誌の切り抜きを入れていて、授業中もこっそり見ていた。そして、今でも同じミュージシャンの音楽を聞いて、いいなあと思う。
大人になった、と思えないのは、いつまでも、子供ってことだ。正しく子供時代を子供らしく生きなかったから、いつまでたっても、子供のままかもしれない。
歴史を振り返ると、18世紀ごろのヨーロッパの社会では、「子どもの存在」が認識されておらず、幼児期を脱した7歳頃には、社会的には大人とみなされていた。
そのころ、スイスのジュネーブで生まれ、主にフランスで活躍した啓蒙思想家のジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau、1712年6月28日 - 1778年7月2日)
は、教育改革論「エミール」などを著し、「子どもの発見」と言われる主張をした。
子どもは小さな大人ではなく、子どもは子どもでなければならない、子どもには子ども特有の感覚や見方、考え方がある、と主張した。
そのルソーは、幼児期に「自己愛」が健全に育まれることで、成長とともに生まれる欲望が必要以上に増大することや利己心に変質することを防ぐ、と言っている。
私は子供のころ自己愛を健全に育まなかったかもしれない。だから、最近の私は、今になって、雪だるまを作ってみたり。今日は季節外れのサンタクロースの載ったケーキを買ってしまった。
最近、割引されているからといって雨宿りに入ったお店で、10個も一度にアクセサリーを買った。それは「大人買い」とは言うけれど、ある意味、衝動的欲望で子供じみている。ちょっとバカバカしくて恥ずかしい。
ウィキペディアで、ルソーの人生について読んだ。ルソーの子供時代は、悲惨だ。裕福な家庭に生まれたが、生後9日で母を失っている。叔母の養育を受け、父親を手本に文字の読み書きなどを教わりながら育ったが、ルソーが10歳のころ、父親は、元軍人の貴族との喧嘩がもとで告訴され、ジュネーヴから逃亡することになった。孤児同然となったルソーは、預けられた先で折檻や虐待を受ける。そんな中でルソーは読書だけは続けた。
ルソーは自分の子供を自分で育てなかったことでも知られる。捨て子が多かったという時代背景もあり、ルソー自身も貧しかったのだが、5人の子供を孤児院に預けている。
フランス人の夫がいつも言う。「ルソーが嫌いだ。なぜなら、自分の子供を自分で育てなかったから」。
そうは言っても、ルソーによって啓蒙主義的な国家論は大成された。ルソーは「社会契約説」において、国民と政府を機構的に分離させ、主権を国民に設定した。そのためルソーにおいては主権に対する抵抗権は存在しない。政府は主権を保持していないので、国民はよりラディカルな姿勢で政府転覆をはかることが可能である。政治的存在である国家は必ず堕落すると考えられていたのである。このようなルソーの理論の特徴はフランス革命を理論的に準備したといえる。(ウィキペディアより要約、抜粋)
私は夫に言う。「ルソーにも大人の事情があったのかもしれないよ。ねえねえ、ウィキペディアのルソーの人生読んでみて。はじめから終わりまで逆境の人生よね。そんな中で今に残る思想を生んだって凄くない?」
そんなことを言える私は、ちょっぴり大人になっているのかも、しれない。そう願う。
"啓蒙思想 - Wikipedia" https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%95%93%E8%92%99%E6%80%9D%E6%83%B3#:~:text=%E5%95%93%E8%92%99%E6%80%9D%E6%83%B3%20%EF%BC%88%20%E3%81%91%E3%81%84%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%9D%E3%81%86%20%E3%80%81%20%E8%8B%B1,%E3%81%91%E3%81%84%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%97%E3%82%85%E3%81%8E%EF%BC%89%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%84%E3%81%86%E3%80%82