寒い。暖を取ろう。数日前、地下鉄10番線ポルト・ドートイユ(porte d'Auteuil)近くにあるオートィユ温室庭園(Jardin des serres d'Auteuil)に行った。
温室の中は冬でも暖かく、鯉が泳いでいる記憶だった。熱帯の植物もあった。グーグルマップでは営業中となっていたが、新型コロナの影響で、美術館、博物館と同じ扱いなら閉まっているかも、とは思った。
そして心配していた通り、公園は開いていたが、温室すべてが、閉まっていた。
寒い。しまった、薄着し過ぎて来た。代わりに詩人公園をいつもよりもじっくり見ようと思ったが、寒すぎて、早く帰りたい。
中世最大の詩人とも言われるフランソワ•ヴィヨンの詩を見つけた。日本では、作家、太宰治氏の「ヴィヨンの妻」という小説のでその名を知っている人の方が多いかもしれない。
中世のフランス語が良く分からないけど、こんな意味だと思う。
「イカれた青春時代、
ちゃんと勉強していたら
身持ち正しく過ごしていたら、
家も持てたし、
やわらかい寝台に寝ることもできただろう」
「大遺言書」
ヴィクトル•ユーゴーの彫刻と詩もあった。
この庭園はルイ15世が造らせた温室のある庭園を19世紀の終わりにパリ市が公共の庭園として改修して1898年にオープンしたものだそう。パリ万博時のパレ、ペール・ラ・シェーズ墓地の火葬場などを設計した建築家ジャン=カミーユ・フォルミジェによる設計なのだそう。
この庭園の中に日本庭園もあったと後で知った。もう少し暖かくなってまた行こう。