パリ徒然草

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コロナ禍でも頑張っているパリ市の図書館 仏語の本が読み進まずコンプレックス

 日本で緊急事態宣言が出たような地域は図書館も閉めてしまったところもあるようだが、パリでは現在、新型コロナで3度目のロックダウンかもという情報があるにもかかわらず、図書館が頑張って開けている。

 


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 私の記憶によると、再コンフィヌモン(外出禁止令)中は、図書館内に入れず、入り口で予約した本の受け取りと返却だけが可能だった。そのうち一部スペースを開けるようになった。現在では、椅子やテーブルを取り除いてはいるが、全スペースの本を閲覧でき、借りることができるようになっていた(すべての図書館がそうかは分からない)。

 


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【昨年10月半ば。外出禁止令中ではないが、このようにアクセスできないスペースが多かった】


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【上の写真と同じ場所、3日前。以前はここにテーブルやソファがあった。がらんとしているが、本や雑誌へはアクセスしやすくなった。ただし、新聞はない】

 

 漫画から写真集、DVD、CD(DVD、CDは年会費が別途必要)などいろいろ借りることができる図書館だが、基本的にほぼ全部フランス語である。


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【漫画コーナーには日本語の漫画からの翻訳ものが多い】

 

 恥ずかしながら、なかなかフランス語の本が読み進まず、同じ本を何ヶ月も借りている。

 

 数ヶ月前から、外国人の友達がフランス語のあの本を読め、この本を読め、とSMSで送ってきて、私はうるさく感じていた。読むのが遅くてコンプレックスがあるのに、さらに新型コロナのせいで、上記のように図書館も簡単にアクセスできない本や場所がありすべての本を手に取って閲覧するのも難しい状態にあるのに、尋ねてもいないのに、本を何冊も勧めてくることに辟易してきた。

 

 フランス語の本がなかなか早く読めないというコンプレックスにいちいち触って来られる感じだ。

 

 でも、同じ言葉でも、タイミングだろうなあとも思う。

 

 随分前の話だが、10年以上ぶりに個人旅行で、フランスにやって来た。乗り継ぎの日本発パリ行きの飛行機が既に出発していたり、到着翌日にバスでコントローラーに罰金を取られるなど、なかなかワイルドな旅だった。

 

 一緒に来た女友達に帰り道でこう言われた。「あなたは、もう少しフランス語、喋れると思っていた」。ショックだった。

 

 でも、あのときの友達の言葉がなければ、その後、通勤途中に録音したNHKフランス語講座を聞き続けたりしなかっただろう、とも思う。今、ここにいないかもしれないとすら思う。友達は言ったことを覚えていないそうだけど、あの頃が1番勉強してたなあ、と今では懐かしく思い出す。友達の言葉に感謝している。

 

 語学の才能のない私に言わせれば、留学や住んでも喋れるようになるとは限らず、どれだけ本気で勉強したいと思うかだと思う。今の時代、勉強するためのツールはいくらでもあるのだ。

 

 本日、WiFiの接続が止まってしまった。テレビも見れず、インターネットもつながらず、固定電話をかけることもできず、You Tubeなども見ない方が良さそう。

 

 今日こそ、なかなか読み進まないフランス語の本を読むタイミングかもしれない。

 


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【上の絵画は画家のジャン・シメオン・シャルダンによるもの。去年ルーヴル美術館で撮影】