パリ徒然草

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ユニークな間取り 光溢れる風呂で至福のひととき 

今週のお題「間取り」

 

 私の住んでいるアパートの間取りは、ユニークだ。

 

 まずは玄関はない。扉を開けると、いきなり居間がある。

 

 そして、奥の14平方メートルくらいのスペースに、ベッドと浴槽と洗面所がある。仕切りのない同じ部屋にある。

 

 だから、お風呂に入るとき、ベッドの寝具を濡らさない技術が必要だ。さらに、ヨーロッパでは、よくあるが、お風呂の洗い場はなく、体を洗うのも、温まるのも同じ浴槽の中で、である。

 

 日本の団体旅行の高齢者がヨーロッパのお風呂に入って、洗い場があると勘違いし、部屋中水浸しにしたと聞いたことがある。

 

 私はこうした習慣の違い、気をつけないといけないことがあることには慣れて、さほど不便は感じない。

 

 安く暮らそうと、ときに、驚くような工夫をしながら暮らしているパリジャンもいる。

 

 ある公務員のパリジャンは、シャワーも風呂もないアパートに住んでいると話した。洗面所で体を洗うのだろう。

 

 また、最近、隣の人が、アパートを売ったのだが、新しい持ち主と工事の人たちが、きちんとしたトイレがないから工事をするために、私のいるアパートのトイレの構造を見せてくれ、と2度もやってきた。

 今まで住んでいた隣人は、いったいどんなトイレを使っていたのだろうか。

 

 ところで、うちのお風呂は、べノワーサボ(baignoire sabot)と言われる形の浴槽である。直訳すると、「腰湯」と出てきたが、下の写真のように浴槽に段差がある。同じ形の浴槽を私は、日本では、見たことがなかったが、日本にもこのタイプも存在するようだ。手足が延ばせない欠点はあるが、お湯が節約できていいと思う。


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 その浴槽の横に窓があり、パリの屋根が見渡せる。光が溢れるお風呂で、空を見ながら、お湯に浸かれるのが至福のひとときだ。でも、換気扇もないし、窓枠は木でできていて、濡れるので傷みが早いだろう。


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 私が住んでいるのは、これでも、1LDKになるのだと思う。「1部屋+リビング・ダイニング・キッチン」の間取り。居室1部屋と居間兼食堂があり、その2つの部屋の間の廊下のような狭い場所にキッチンがある。そして、前述のように、寝室と風呂場と洗面所は一体化しているのである。

 

 いくつかサイトの記事を読んだが、「30~50㎡」くらいが日本人の標準的な2人暮らしの広さ、とのこと。狭い、狭いと不平を漏らして来たが、私の家も、日本人の2人暮らしの平均的広さだった。つまり、贅沢言っているということか。

 引っ越したいなあ、と物件を探すようにはなったが、お値段の問題もあるし、労力も要る。


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【最近、不動産屋で見た物件。安い方だが、あまり治安が良くない場所にある】

 

 以下の5点にが住んでいるアパートの気に入っている点である。

1,お風呂

2,日当たりが良い。

3,静か

4,近くに食料品の買い物する場所が多い

5, 近所付き合いに問題がない

6,上の方の階で窓から屋根と空が見える

 

 この6点と希望の予算を満たす物件は、パリでは限られるだろう。



 

 はてなブログに、「間取り」というお題をいただいて、改めて、今、住んでいるアパートの利点を再認識することになった。