パリ徒然草

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お引っ越しを見送るカクテルパーティー

 同じ階に住む女性がお引っ越しすることになって、今日はアパートの中庭でカクテルパーティーがあった。新居先での引っ越し祝いの会というのは、分かるけれど、出発する会というのもあるんだなあ、と思った。

 

 私は、ナチュラリアというBIO(有機栽培由来製品)

のお店で買ったりんごジュースとイタリア生まれの細長いおつまみパン「グリッシーニ」を持っていった。その女性がBIOの食品しか、食べないことを知っていたからだ。

 

 巻きずしを作るか悩んだが、魚や海苔が嫌いな人もいるだろうし、結局、誰一人自家製の物を持ってきてなかったので、BIOの店で買った物を持って行って、ちょうど、良かった。夫がいなかったので、一人で参加した。



 田舎に移る彼女はブルターニュのブレスト出身で25年パリに住み、うち17年をこのアパートで過ごしたと語っていた。新型コロナウイルスによるロックダウンが田舎への引っ越しを決意させたと語っていた。

 

 アパートを売る案内を出したら、5日間で7人が見学に来たという。新型コロナ禍以降、パリの不動産価格は少し下落したとはいえ、買いたい人の方が圧倒的に多いのだ。もう少し早く知っていれば、夫と私も、買いたかったなあ。

 

 10人くらいのご近所さんが集まり、アルコールやジュースを飲みながら、チーズやトマト、スナックを食べながら、この近辺の歴史を語ったり、電気屋の話になったりした。アパートの中には、airbnbを使って貸し出されている部屋があり、バーが開いていないことから、酷いときは、その部屋に、40人くらい(誇張もあるかも?)若者が集まってパーティーしていたーなどと、身近な範囲の情報を交換し合う場にも、なった。

 

 私の友達でパリ郊外の自然たっぷりの森のそばに住んで、6軒で広い庭を共有している人は、その6軒の付き合いがこじれて、常にトラブルを抱えている。友達がお菓子を作って持って行ったり良い関係の時期もあったのだが、話を聞いている限り、去年のコンフィヌモン以降、トラブルが強化された気がする。近所付き合いというのも、顔を合わせすぎると微妙になることあるのかな、と思う。

 

 程よい距離感大事だよね。私の住むアパートは居住者も多いし、都会は、程よい距離感が保てるのがいい。年に2回ほど、こうした交流会もある。今のところ私は満足している。

 

 引っ越しする女性は、自然が好きな人だったようで、その意味では、田舎に住めるのは、素晴らしいことだろう。彼女が読んでいて自然のことがたくさん書かれた雑誌、定期刊行物の La Hulotte(1972年から発行)を頂いてきた。鳥の名前や花の名前を知ることのできる小冊子だった。パリにいても、私は時々は森に行って、この小冊子を役立てよう。ありがとう。


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 Bon demenagement !(良いお引っ越しを)!