カンヌ国際映画祭が6日に開幕した。
去年は新型コロナウイルスの影響で事実上中止となり、今年も例年より2カ月遅れの開催。
オープニング上映されるフランスのレオス・カラックス監督最新作『アネット(Annette)』がプレミアでフランス全土で6日夜に上映されていたので早速、 パリで見てきた。言語は英語で、フランス語字幕だった。
レオス・カラックス監督の6本目の作品。映画は全編ミュージカル仕立てで、主演のアダム・ドライバー、マティオン・コティヤールなど。スパークス(Sparks)が音楽を担当。
ストーリーは、スタンダップコメディアンの男性(アダム・ドライバー)と世界的ソプラノ歌手の女性(マティオン・コティヤール)が出会い、恋に落ち、“アネット”と名付けた子供を授かる…絵に描いたような成功者夫婦のはずなのに....。
新型コロナの影響で映画館が長く閉まっていたこともあって、映画館に来るのが1年ぶりくらいな気がする。そのせいか、オープニングの歌と映像でやられた。凄い! この、オープニングだけでも、ガツンと来た。音響がいいと全然違う。映画に引き込まれた。
オープニングの曲に使われているSparksのSo may we start
いやー、良かった。最高です。まず、音楽が良い。凄く良い。歌も良い。私の好み。どの映像も、凄く計算されて作られている。詩的で印象に残る映像のシーンも多い。例えば、プールでりんごを食べているマリオン・コティヤール、絵画のよう。
【映画館で配布されていたパンフレットより撮影。映画の1シーン】
アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールの演技も良い。美しいオペラを見に行くような映画。
映画のワンシーン sparks作曲のWe Love Each Other So Muchを二人が歌う
ミュージカルとしての新しさもある。出産のシーンのミュージカル、笑える。これは、新しいオペラの誕生かも!。
アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールがバイクに乗って深夜、走るシーンを見ながら、カラックス監督の80年代の作品、「ボーイ•ミーツ•ガール」や「汚れた血」シーンを思い出した。
【映画の後半の1シーン】
作品としての深い深い問いもある。「悪い父親はありか?」これは、現代の世界共通の問いかもしれない。
いやー、映画っていいですね。