ある人が、一つの美味しい食事のために、数時間移動する、それは贅沢だ、と言っていた。私もそんな贅沢を満喫した。
パリから約90キロ離れた中世都市プロヴァンへ。7月のその日は往復4時間以上かかった。通常なら片道列車で1時間10分程度なのだが、夏の工事中で、途中の駅からバスに乗り換えないといけなかった。帰りは列車の遅れもあった。プロヴァン滞在は3時間半。
3時間半で私がしたこと。プロヴァンの中心部にあるシャテル広場(Place Chatel)にあるクレープ屋さんでクレープを食べた。
その広場でブルターニュとノルマンディー2軒のクレープ屋さんを見つけたが、ブルターニュのクレープ屋さんは満席だったので、ノルマンディーのクレープ屋さんにした。
クレープがサービスされるのを待つ間、気持ち良い風が吹いていた。パリとは空気が違う、と改めて思った。
食事クレープ、サラダ、デザートクレープのセットを頼んだ。食事クレープの焼いたネギ、スモークサーモン、生クリームの入ったそば粉のクレープが美味しかった。
自宅でも、数日後に全く同じクレープを作るくらい気に入った。レストランでいただく機会は自分の食事作りのアイデアの宝庫だ。
プロヴァンは中世都市で、毎年初夏に中世祭りをやっていて、私も中世風の出で立ちで、祭りに参加したことも、ある。
城壁に囲まれている都市プロヴァン。
中世のセザール塔もある。観光する時間はなかったが、歩き回って写真を撮った、
こちらはプロヴァンにある石鹸やバラ関連の商品を売るブティック。
小さな石鹸をたくさん購入。香りも良くおすすめ。
こちらはプロヴァンにある中世の書物中心の本屋さん。階段を降りて地下の店舗へ。雰囲気がありますね。
少しずつ観光客も戻り、プチトランと呼ばれる観光客用の乗り物↑をが走っていた。このプチトラン、フランスの観光地では、しばしば見かける見慣れた乗り物だったのだが、新型コロナに関連してこの1年半見かけないようになり、私は久しぶりに見た。思わず何枚か写真を撮った。
城壁の外に出ると、いちめんの麦畑。ゴッホの麦畑を思い出した。ここにも心地良い風が吹いていた。この風に吹かれるためにここに来たのだ。私は贅沢を噛み締めた。