パリ徒然草

パリでの暮らし、日本のニュース、時々旅行、アート好き

マルセイユ散歩① 旧港、サン・ジャン要塞を歩く楽しみ

 4月13日。マルセイユに来るのは5度目くらいだろうか。

 マルセイユの朝食を広場のカフェで摂った。パン・オ・ショコラカプチーノ、ジュースで6ユーロ。私は大満足。りんごジュースも、オレンジジュースも美味しかった。南仏の太陽を浴びて私は満面の笑顔だった。


 マルセイユはフランス人に質問しても、嫌いな人と好きな人に真っ二つに分かれる街だ。庶民的な地域が多く、港が近く、私にとってはぶらぶらするのが楽しい。


 が、フランス人の夫は、マルセイユが好きではないと言う。嫌っている。治安が悪そうに見える、と言う。

 かく言う私も、インターネット情報に影響を受け、パリではしないのに、スリから身を守ろうと、貴重品は首からぶら下げたポーチにしまい、服の中に隠して歩いた。確かに混雑したバスの中で危険を感じることもあった。



【哲学者、ジャン・ポール・サルトルが泊まったとの表示があるニューホテル】

 過去には港のパニエ地区の近い側のホテルに泊まった。哲学者、ジャン・ポール・サルトルが泊まった旧港近くのホテルにも泊まった。今回は、県庁側に泊まった。あまり治安が良くない地域という情報があったが、商業地域で私は危険だとは感じなかった。


【ピュジェの丘公園(Jardin de La Colline Puget)から見えるマルセイユの街並み】


 大きな街なので泊まる場所を変えるとまた違った印象になる。ピュジェ公園を初めて散策し、県庁、裁判所、銀行の建物など初めて見る場所の前を通った。

 特に、有名な観光地でなくとも、見慣れない街を歩くのが楽しい。


 私は旧港とサン・ジャン要塞(Fort Saint-Jean)のファンである。マルセイユに来たら必ず行きたい場所。13日朝、ホテルから旧港付近を歩き、サン・ジャン要塞まで歩いた。

 港から遠くに見えるのは、「ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂」。マルセイユの街を見下ろすかのように標高150メートルの丘の上にある。過去に何度か行ったが、路線バスで行くと大混雑だったため、今回は行かなかった。


 朝から水揚げされた魚の販売を見ながら歩くのも楽しい。

 
 歴史を振り返ると、この地中海の良港を巡っては、激しい権力争いが幾度となく繰り広げられてきた。サン・ジャン要塞は、その対岸にあるサン・ニコラ要塞とともに、外敵からこの港を守ってきた。


【右側がサン・ジャン要塞】


【サン・ジャン要塞の内部で撮影】

 サン・ジャン要塞は、12世紀の終わりごろ、聖ヨハネ騎士団の名で建てられたのが始まり。サン・ジャンは聖ヨハネの意だ。ルイ14世の命令で、城塞は 1668年から 1671年にかけて、クラービル(Louis Nicolas de Clerville)によって、ヴォ―バン(marquis de Vauban, 1633 – 1707)監修のもとに建設された。フランス革命期には、要塞は牢獄の役割を果たした。1964年には、要塞は国の歴史遺産に指定された。(ウィキペディアより抜粋、要約)

 サン・ジャン要塞と欧州・地中海文明博物館はこのように橋で結ばれている。

 現在はサン・ジャン要塞は欧州・地中海文明博物館(Musée des Civilisations de l’Europe et de la Méditerranée、通称MuCeM)の一部になっていて、博物館開館中であれば無料でアクセスできる。


【サン・ジャン要塞側から海を見る。船が行き交うのを見るだけで楽しい】 

ウィキペディア Fort Saint-Jean (Marseille),サン・ジャン要塞(フランス語)
https://fr.m.wikipedia.org/wiki/Fort_Saint-Jean_(Marseille)


ウィキペディア 聖ヨハネ騎士団(日本語)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%8D%E9%A8%8E%E5%A3%AB%E5%9B%A3