ダーバダ ダバダ ダバダ ダバダ ダ バ ダ ダバダ ダバダ ダバダーの曲を言えば分かる人も多いのではないだろうか。あの有名な主題歌のフランス映画「男と女」に出演していたフランスの名優、ジャン•ルイ・トランティニャンさんが17日、フランスの自宅で死去したと複数のメディアが伝えている。91歳。
1930年12月、フランス南部アビニョン近郊生まれ。クロード・ルルーシュ監督の「男と女」(66年)で一躍注目を集める。69年、コスタ・ガブラス監督の「Z」でカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞した。第65回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞のミヒャエル・ハネケ監督・脚本による「愛、アムール」(2012年)にも出演した。
さて私は、1973年のフランス・イタリア合作映画「離愁(Le train)」(ピエール・グラニエ=ドフェール監督)を数日前にDVDで見たばかりだった。この映画の主演もトランティニャンさんである。
第二次世界大戦のフランス。戦火を逃れ故郷を後にし疎開する人々。たくさんの人々を乗せて蒸気機関車がフランスの大地を走っていく。身重の妻と娘を客車に乗せ、自身は貨車に乗った地味なラジオ修理工、ジュリアン(トランティニャン)。そこでドイツ生まれの美しいユダヤ人女性アンナ(ロミー・シュナイダー)と出会う。
フランスの暮らしや自然の長閑さと戦争の酷たらしさが対比的に描かれる。
ラストシーンのストップ・モーションが映画史に残る名場面として名高い。
付録のピエール・グラニエ=ドフェール監督のインタビューによると、実際にこのような疎開列車が第二次世界大戦中走ったとのこと、蒸気機関車を使った撮影もその頃ならではだろうし、ドキュメンタリー的な要素も感じた。俳優たちも名優揃いで印象に残る映画だった。何よりもロミー・シュナイダーさんとジャン•ルイ・トランティニャンさんの演技素晴らしかった。
ご冥福をお祈りします。
ジャン•ルイ・トランティニャンさんの出演作品の映像が見れるyoutube動画(フランス語)
さて、女優ロミー・シュナイダーさんについては、没後40周年を記念して、パリのシネマテークでロミー・シュナイダー展が開かれている。映画で使った衣装なども展示されている。7月31日まで。
https://www.cinematheque.fr/cycle/romy-schneider-628.html
日本の文化村でも、8月に没後40年ロミー・シュナイダー映画祭が開かれる。