パリ徒然草

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モンマルトル散策 秋晴れの下

 モンマルトルの裏通り。

 秋の紅葉を見ながら、ここにいることのできる幸せを噛みしめる。

 

 数年前、日本に住む父がちょうどこの季節にはるばるパリに来たとき、モンマルトルに行きたい、と言った。モンマルトルは坂の町である。そのころ、父は普通の体調ではなかった。ミニパレというグラン・パレ内のレストランに招待したが、体調悪く一人タクシーで帰ったし、凱旋門に登っていて、また、体調が悪くなった。

 

 私はホテルから距離があったことや滞在日程の短さも含め、父の体調を考えてモンマルトルを諦めてもらった。

 

 父は、モンマルトルで絵を選んで買いたかったのだそうだ。その後、私はモンマルトルで絵を買って父の元に送ったのだが、自分で歩き回って自分で選びたかったのだと思う。

 

 2022年の秋のモンマルトル。午後3時、平日なのに、たくさんの人たちがいた。

 

 紅葉のこの時期だけ見せるモンマルトルの裏通りの華やかさ。私は今、ここにいることのかけがえのなさを噛み締めた。

 

 遠くに霞むエッフェル塔が丘から見えた。

 

 

 

 この日、この階段や坂を歩いて登った。ケーブルカーで登ることもできる。モンマルトルの裏は小さなバスも走っている。

 

 豪華なベルサイユ宮殿行きやオルセー美術館見学を減らしてでも、行きたがったモンマルトルに、連れてくるべきだったかもしれない。

 

 「何かやり残したような、やわらかな後悔」というフレーズが浮かんだ。それは、シオンSIONという日本の歌手の「12月」という歌の中の一節だった。

https://youtu.be/JdIl5Ov7bEA