パリ徒然草

パリでの暮らし、日本のニュース、時々旅行、アート好き

お洒落してブティックへ

  6月某日。お洒落した。買ったばかりのスニーカー。オメガの時計。同じ色のアクセサリー。そして、とあるブランドの服。

 

 その、とあるブランドの店員にその格好を見せるためにお洒落したのだ。プライベートセールのDMを受け取ったからだった。

【イメージ写真。実際に行ったのは、このブティックではありません】

 

 

 ブティックに行った。閉まっていた。14時から15時閉店とあった。近くのカフェで簡単な食事をし、15時にまた、行った。また閉まっていた。しばらく待つと、中から顔見知りの女性店員が出てきた。

「今日は昼食取れなかったから15時25分に開けるわ」

 

   良く見るとボールペンで張り紙に25という数字が書き加えられている。

 

  近くの公園で、待とうと思った。コーヒーは飲んだばかりで、またカフェに入りたくない。

 

 私の格好など全く気にしていないように、足早に歩いていく店員の後ろ姿を見ながら、5分ほど歩いて公園に行った。

 

 公園が閉まっていた。木が倒れていて「安全のために閉める」という張り紙があった。

 どこで20分待とう? 結局、ブティックは諦めて、メトロに乗って全く別の公園に行った。

 

 公園の帰り道、市場に寄ると、花屋の店先で、男性が私に言った。

「なんてきれいな女性なんだ!!!結婚してますか」(フランス語)

「ありがとうございます。結婚してまーす」

 にっこり笑って、通り過ぎて魚屋に行った。

 

 その男性は高齢で身なりはいいが、器具を取り付けていた。何か病気かもしれなかった。そんな中でも、女性をナンパする(?)フランス人男性に恐れ入る。

 

 市場で魚を買って、調理するため夫の帰宅前に着替えてしまった。結局、私のお洒落に注目したのは、あの男性だけだった。