パリ徒然草

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ニース近現代美術館でニキ・ド・サンファルと出合う

 1953年、ニキ23歳。ニキは、深刻な抑うつのためにニースの病院に入院した。ニキは18歳からモデルとして働き、雑誌「ヴォーグ」などの表紙を飾っていた。

 

  病院で治療の一環としてアートセラピー(芸術療法)を受けたとき、ニキは、表現によって自分を解放することができることを知る。ニキは、学校でアートを習ったのではなく、治療としてアートで自分を表現するようになったのだ。

 晩年の本で、父親に11歳のとき、レイプされた、精神科医にも話したが、信じてもらえなかった、と語っている。

 ニキは射撃絵画のほか、将来のパートナーとなるスイス出身の彫刻家・ジャンティンゲリーとの出会いから彫刻作品も手がけるようになる。カラフルな女性像「ナナ」のほか、パリのポンピドー・センター横のストラヴィンスキーの広場、彫刻庭園のタロットガーデン(イタリア トスカーナ州)などが代表作品である。

 2002年ニキは、1953年に1年間住んだニース市にまとまった数の作品を寄贈した。そのおかげで、私たちは、ニースの近現代美術館(MAMAC)でたくさんのニキの作品を見ることができる。今日の写真はすべてニース近現代美術館で撮影したものである。

 

 ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle, 1930年10月29日 - 2002年5月21日)。

 

ニース近現代美術館(MAMAC)

Place Yves Klein, 06000 Nice

 

 ちなみにパリに戻って、ストラヴィンスキー広場に行ったが、工事中だった。

【工事中のストラヴィンスキー広場、パリ】