雨上がりのパリ。この写真を撮りながら、私は、今まさにパリにいると、私のイメージする最もパリらしいパリの中にいると、感じていた。
このポップアートの彫刻を見ていると、いろんなイメージが湧いては消えた。
ブルドックはイングランドが原産地の犬、イギリスと関係あるのかな?パンダは、中国のイメージ? ブルドックが赤いのは、中国と関係あるのか?とか。
それとも、作者は全く国や政治のことなどイメージしていなくて、可愛く、ポップで、色鮮やかな美しく楽しい作品を作りたかっただけかもしれない。
描かれている絵はバスキアに似ているようにも、ピカソに似ているようにも見える。
角度を変えると違う絵が違う色が見える。それは、もう一つの彫刻とも対話している。おそらく最初から意図されて作られ、そう配置されたのだ。
角度によって見える色が変わり、その色が、もう一つの彫刻と同じ色になるよう配置されている。
3体の彫刻の向かいにあるのはクリスチャンディオールのブティック。
このパンダの右手は、サントノレ通りで向かいにシャネルのブティックがある。
後ろのノートルダム・ド・ラソンプシオン教会(église Notre-Dame de l'Assomption)では、ポーランド語でミサが行われていて、厳かに真剣に祈っている人たちがいた。何か、それら、すべてをひっくるめて、私にとっては、まさにパリだと思った。場所はモーリス•バレス広場(place Maurice Barrès)。
彫刻を作ったのは、フランス人アーティスト、ジュリアン•マリネッティ(Julien Marinetti)さんである。どの角度から彫刻の写真を撮っても絵になる写真が撮れて、さすが、プロのアーティストの仕事。お洒落なブティックやベージュの壁の建物も、カラフルな作品を引き立てている。私がまるで写真がうまくなったような気がしてしまう。
他にも、2体の彫刻が少し離れた場所に展示されていた。上の写真はロワイヤル通りのグッチのブティック前。
こちらは、コンコルド広場のホテルクリヨン前。
ラグジュアリーなパリ散歩。観光客が少なく、ゆったり楽しめた。
Julien Marinettiさんのサイト