パリ徒然草

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オルセー美術館 企画展盛りだくさん 

 先月からやっと、美術館、カフェ等が再開された。

 

 美術館無料の第一日曜日(6日前)、夫とオルセー美術館に行った。あー、この光景、しばらくぶりだー。と感慨深かった。


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 ちなみに、新型コロナの前と後で美術館への行き方はかなり変わった。たとえ無料であっても、ほとんどの美術館で事前のネット予約が必要になった。だから、1週間ほど前にあったナイトミュージアム、予約しようとした美術館や博物館はどれも既に満席で、行くのを諦めた。

 

  一方で予約制になったことで、美術館前での待ち時間は大幅に短縮された。第一日曜日の無料の日のオルセー美術館1時間くらい待つのはよくあることだったが、この日は、15分くらい待って入館できた。

 

 

 この日、オルセー美術館では3つの企画展と1つのコラボレーションが同時に開催されていた。こんなにたくさん同時に、企画展があっていたのは、新型コロナの影響で美術館が閉まっていたせいで、日程がずれ込んだのかもしれない。

 

 「世界の起源:19世紀自然の発明」展、「近代のスイス」展、「写真家Girault de Prangey(1804-1892)」展。さらに、アール・ヌーヴォーのコーナーでは、現代作家とのコラボレーションがあっていた。


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【M/Mというパリのグラフィックデザイナーの作品がアール・ヌーヴォーの家具とともに飾られている】

 

 「近代のスイス」展は15人のスイスの画家の約70点の絵画展示で、明るい色彩の、初めて見る絵画が多く、楽しめた。中でも、Ferdinand Hodler (フェルディナント・ホドラー、1853年 - 1918年)の絵がいいなあと私はじっくり見ていた。夫はそれを見ている私にこの絵は恐怖だ、恐すぎると後退りし始めた。「怖い。冷たすぎる。。。」下の2点がホドラーの絵画。


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【夜明けのレマン湖モンブラン(10月)】


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【Thoune (トゥーン)湖の夜の靄】

 

 人の感性って、それぞれなのねー。自分との感性の違い、見方の違いを知れることが、誰かと一緒に美術館に行く醍醐味でも、ある。


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上の絵もホドラー。私は色が美しくきれいだと思う。数年前にマルモッタン美術館の企画展でホドラーを見て以来、気になる画家だ。
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【Cuno Amiet(クノ アミエ)、リンゴの木】

 

 Cuno Amiet(クノ アミエ)という画家、この日初めて知ったのだけど、私は気に入りました。

 

 「世界の起源:19世紀自然の発明」展は、いろいろ考えさせられた。長くなるので、詳しくは、いつか、機会があったら書こう。


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【「世界の起源:19世紀自然の発明」展のポスターにも使われている絵画】

 「世界の起源」展の一環で、フランス人アーチスト、Laurent Grasso(ローラン•グラッソ)の映像作品もあった。


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【Laurent Grassoのビデオアート作品が大画面で上映され続けていた】

 

 全部の企画展をじっくり見る体力がなかった。マスクをし続けないといけないのが辛い。だから、ダゲレオタイプという古い技術による写真が展示された写真家の展覧会はほとんど見なかった。興味はあったのに、残念。


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【1841年のダゲレオタイプによるパリ•ノートルダム寺院の正面。彫刻がない】

 

 そして、企画展以外では5階には、印象派のコレクションもある。何度も、見ているのだが、毎回、発見がある。

 

 1ヶ月前にアヴィニョン教皇庁に行ったばかりだったので、アヴィニオンを描いたポール・シニャックのこの作品が印象に残った。


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 美術鑑賞の後は、カフェへ。

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 雨上がりのパリである。ちょっと疲れた。美術鑑賞は体力、精神力要るなあ。コーヒーが美味しい。