パリ徒然草

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オルセー美術館㊥ ゴッホ展に入れなくとも

 1月初めにオルセー美術館に行ったが、開催中の「オーヴェル=シュル=オワーズのゴッホ展」に展示室の前まで行っても、入場できなかった。事前予約が必要だった。

 

 再度予約して行こうと思ったが、1 月に3週間体調を崩していたので、なかなか、事前にチケットを買って予約できなかった。かなり体調が回復してきたので、1月20日チケットを買って予約しよう、と思った。が....。結論から書くと、2月4日までオルセー美術館で開催中のゴッホ展。既に満席で入場できなかった。ショック!!!ショック!ショック!

 

 ゴッホ展に入場できなくて、がっかりした方へ。オルセー美術館では、展覧会以外でも、ゴッホの作品もあるし、さらにゴッホの模写の作品も特別展示されていた。

ゴッホの自画像の模写↑

 

 ガシェ医師の絵の生徒だった女性、ブランシュ•ドゥルースBlanche Derousse (1873-1911)のゴッホの絵画の模写の作品が印象派ナビ派 が常設展示されている5階に、展覧会に合わせて特別展示されていた。

 

 私は、2022年9月に、オーヴェル=シュル=オワーズのガシェ医師の家に行き、ブランシュ•ドゥルースの展覧会を見たことがあった。

 

2022年9月のブログ

https://clairefr.hatenadiary.com/entry/2022/09/20/063738

 オルセー美術館に展示されていたのは、あのとき見た作品とは、全く違っている作品ばかりで興味深かった。

 

 ガシェ医師、すなわちポール・ガシェ(1828年 - 1909年)は、フランス・パリ近郊のオーヴェル=シュル=オワーズ在住の精神科医であった。彼は週に数度パリで診察を行っていたが、1890年3月に初めてゴッホの診察をし、健康回復のために彼をオーヴェルに招いた。5月、オーヴェルに着いたゴッホはガシェとその一家と親しくなり、再び創作意欲がよみがえって村の風景や村人たちを描き、ガシェ自身もモデルとなった。7月末に自殺を図ったと思われる大怪我を負って死去するまでの2か月間、ゴッホはこの村で80点ほどの作品を残している。

 ガシェ医師は絵画愛好家であり、自らも絵画を描き、ゴッホのほか、ピサロルノワール、マネ、セザンヌなど多くの画家と交友関係を持ったり、その診察に当たったりした。1909年に亡くなった時には、ヨーロッパでも最大級の印象派のコレクションを有するに至っていた。彼自身やその家族を描いた画家の作品も多い。

 

 そのガシェ医師の教えに従って、ブランシュ•ドゥルースがガシェ医師のコレクションであったゴッホの絵を模写した作品たち。ブランシュ•ドゥルース自身、まさか、自分の描いた模写が、オルセー美術館に展示されるとは思っていなかったに違いない。

 

 ブランシュ•ドゥルースが模写していた頃は、ゴッホの名はまだ、知られていなかったんだろうなあ、本物を一人占めして、模写していたんだろうか、そんなことを考えながら、鑑賞した。

 

 

 

 

 

 ここまでの4点がブランシュ・ドゥルースの作品の写真。

 

 そして、5階にはゴッホの作品も展示されている。下の3点はゴッホの作品。

 「ローヌ川の星月夜」(1888年)↑。アルル時代の作品。

 

 下↓の作品は、2階に展示されていた。