パリ徒然草

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ステンレスかホーローか、それが問題だ!

 あー、やっと、進んだ! 午前中、水道屋さんと台所工事の契約をした。キッチンの工事は10月12日からの一週間のどれかになるだろう。


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【何社も回っていたときのモデルキッチン】

 台所の水道の横の作業台が腐食し、いつまでもこのままは使えない。1-2ヶ月以内の工事が急務だ。

 

 結局、工事は台所すべての改造ではなく、作業台すべてとシンクと水栓金具を全て取り替えてもらうことになった。作業台はコンクリート風のグレー、シンクや水栓金具はステンレスになるだろう。見積もりのシンクはステンレスでFRANKEというメーカーだと言った。フランスでは一番いいメーカーだそうだ。

 

 見積もりは3社してもらった。見積もりの値段は2倍、3倍と結構違った。

 

 友達に相談したら、どうせ時間をかけるのなら、お金をかけて全部新しくしたら?もしこのアパートを売るにしても高く売れると言った。その意見はとても正しい。それは日本語のキッチンのサイトで専門家が言っていた意見と全く同じだ。さらに、このキッチン、30年経っている。替え時だ。

 

 だから、少なくとも6社の大手のキッチンの会社、DIYの会社にも相談した。だが、あまりにも、台所が狭く、あまりにも直角でなく、台形、斜めが多く、改造するにしてもシステムキッチンで合うものが見つからなかった。例えば、SCHMIDTという大手の会社は他へ行ってくれという態度だった。

 

 DIYの会社やお手頃な量販店は斜めに板を切る仕事をしない、と言った。足でも4社お店を回って、解決法が見つからず、頭が爆発しそうになり、結局、個人のリフォームの会社や水道屋さんに見積もりを取ってもらうことにした。

 

 何人か相談した。義母はあまり安い会社にしない方がいいと言った。(うーん、でも、やっぱり安い方が助かります) 義妹の彼氏は契約のときにこの値段は何ですかと聞くべきと言った。(いやいやいやいや、そこまで、百戦錬磨じゃないのです。。。)意見もさまざまだなあ。結局、自分で決めて行くしかない。

 

 日本の「ビフォー&アフター」というリフォームについてのテレビ番組をパリで撮影したら、依頼人が納得しなくて訴訟になったとも聞いた。日本人同士とは違う感覚の違いもあるだろうし、フランスは早く進まないことも多いし、心配になるなあ。。

 

 見積もり全てに同意し、サインもしたのだが、サインした後、やっぱり、本当は、シンクをホーロー(セラミック)にしたかった、と思いを巡らせた。そもそも今も白のホーローなのだ。

 


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【上がホーローの黒のシンク。お洒落】

 

 日本ではホーローは珍しく、タカラという会社だけがホーローキッチンらしい。フランスでは、ホーローのキッチンは珍しくない。人工大理石のキッチンも良く見かける。ステンレスより良く見かける。

 

 日本で使っていたステンレスのシンクに比べて、今のホーローの白のシンクはお掃除が楽だし、癒やされる色で、何より美しいから、使っていて気に入ってきた。ステンレスは機能的だが、冷たいと思う。

 

 せっかく工事するのに、今よりも、気に入っていないキッチンになるのは残念だ。毎日使うものだから、白いきれいなシンク憧れるなあ。

 

 契約した水道屋さんに、ホーローにもできますよ、でもステンレスの方が強度が高いと言われた。

 


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【ステンレスだとこんな仕上がりになりそう】

 よく、台所を観察してみる。今、水栓金具とシンク周りの作業台が曲がって腐れて崩れそうになっているのも、シンクの重さとも関係があると思う。重いシンクの部分だけ板が、曲がって落ちている。台所が狭い関係で作業台も小さく、支える部分の板の面積が小さい。

 

 30年頑張れたのだから、十分とも思うけれど。。

 

 

 DIYの店のサイトでステンレスとホーローの重さを比較した。全く同じ大きさのシンクで、ステンレスが2.2キロ、ホーローが12キロ。約6倍違った。作業台の板に、この重さを支えてもらうことになる。

 

 ステンレスでも、ホーローでもいいのだ。どっちもいい素材なのだ。贅沢な悩みだ。より安く、より完璧に、見た目も美しく、より居心地のいい空間に、より使いやすく、すべてを追求するのは無理だ。

 

 水道屋さん、20代に見えた若者、工事する側も、6倍の重さのホーローより、ステンレスの方が工事するのも気が楽だろうな。

 

 生きるべきか、死ぬべきか、そんな大層なことでは悩んでない。どっちに決めてもいいのだ。