パリのオランジュリー美術館でGiorgio de Chirico ジョルジョ・デ・キリコ 形而上学の画家展が開かれていて10月に見学した。形而上絵画の代表的な画家であるキリコの回顧展。
本来12月14日まで開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で、再ロックダウンになり、美術館が閉まってしまった。今日12月10日午後18時半から午後21時半まで(日本時間24時半ー)開催される、参加無料のオンラインイベントで唯一触れることができるようだ。
https://m.facebook.com/events/204025847953518/
ジョルジュ・デ・キリコ(1888−1978)は、ギリシャのヴォロスで、シチリア人の両親のもとに生まれた。8歳で画家を志し、アテネの高等美術学校で学んだ。
1905年、キリコが17歳のときに父親が死亡。母とともにミュンヘンに移り、ミュンヘン美術アカデミー入学に入学した。
ミュンヘンで青年期を過ごしたキリコは、哲学者のフリードリッヒ・ニーチェに傾倒して行った。特に1909年からの約10年間の絵画が高く評価されている。
展覧会では、ミュンヘンからトリノ、パリ、フェラーラに至るまでの軌跡とその芸術的、哲学的影響をたどる。パリで彼の才能を見出した詩人ギョーム・アポリネール、画商であったポール・ギョーム、そしてアンドレ・ブルトンら文化および文学界との関係も紹介されている。
静謐、郷愁、謎、幻惑、困惑、不安、違和感、不条理、無機質そんな言葉がぴったりのキリコ。
パリの市立近代美術館の常設展にもキリコの作品が結構あって鑑賞したことがあったので、今回の企画展を楽しみにしていた。今回の企画展の作品は、アメリカやドイツなど各地の美術館、個人蔵の評価の高い作品が一堂に集められていた。
午後の憂鬱(1913)
哲学者の征服(1914)
Tobieトビーの夢(1917)
終わりなき旅(1914)
vaticinateur (1914-1915) 「予言者」
「Il Ritornante」(1917-1918)
Le Cerveau de l'enfant (Le Revenant) (1917)
「こどもの脳(幽霊)」
こちらは、Carlo Carrà (1881-1940) の作品
Le fils du constructeur ( 1917- 1966 )
キリコとともに「未来主義」芸術運動をすすめたイタリア人画家である。
オランジュリー美術館のサイト
https://www.musee-orangerie.fr/fr/evenement/giorgio-de-chirico-la-peinture-metaphysique