パリ徒然草

パリでの暮らし、日本のニュース、時々旅行、アート好き

「衛生パス」反対デモ 道路を埋め尽くす人、人、人

 新型コロナワクチン接種か検査の陰性を証明する「衛生パス」や一部職種のワクチン義務化に対し、フランスでは、抗議デモが続いている。今日土曜日は3回目のデモの日。抗議のデモはフランス各地であり、フランス全土で20万4000人が参加したという。パリでは、約15000人が参加した。



f:id:clairefr:20210801064112j:image

 パリでも4つの大きなデモがあり、黄色いベスト運動呼びかけのデモと一緒に歩いてみた。(デモに参加とまで言えないのは写真を撮りながら一部だけ一緒に歩いただけだから)

 

 それにしても、たくさんの参加者。一直線の道路を埋め尽くしている。


f:id:clairefr:20210801064422j:image

 日本人のフランス在住者でもデモに参加している方がいらっしゃるようだが、このとき日本人は見つけられなかった。


f:id:clairefr:20210801062358j:image

【十字架と一緒に行進する人も】

 

 デモ参加者は幅広い。子供からお年寄りまで。男女も肌の色も様々。一人で友達と家族で、いろんな人が参加している。「自由」「パス反対」を連呼したり、歌を歌ったりしながら、歩いてた。

 

 日本のニュースでは、警察との激しい応戦の映像が多いのかもだが、衛生パスへの怒りを表明しながらも平和的なデモだ(少なくとも私がいた時間、私の周りは)。


f:id:clairefr:20210801063456j:image


f:id:clairefr:20210801062730j:image

【自由???平等???友愛???ーと書かれたプラカードを持つ参加者】

 

黄色いベスト運動呼びかけのバスチーユまで歩くデモ

https://youtu.be/gppH7FVDvcA

 

もう一つモンパルナス駅発のデモもあった。

https://youtu.be/oGGpLOPuFR8

 

 これらの動画で参加者の多さが分かる。

 

 

 ここからは、私の「衛生パス」への意見を書いておく。

 

 リベルテ(自由)、リベルテ(自由)と、デモ参加者も「自由」を強調しがちだが、私は、衛生パスは、「平等」や「友愛」も脅かすと思う。

 

 フランスの衛生パスは、100%ワクチンへの信頼の上に成り立っている。ワクチン接種者は検査なしに、どこへでも行けるシステムだ。

 

 実際は、2回ワクチンを打って時間を置いた後でも、新型コロナに感染する人も、入院する人も、他人を感染させる人も、いる。そこは無視されている。ワクチン接種者だけ検査を免れるのは「平等」ではない。

 

 検査するのなら、日本がオリンピック選手にしているように、接種者も非接種者も全員を「平等」に検査するべきだと思う。実際、ワクチン2回接種の選手の中から新型コロナの陽性者は何人も出ている。

 

一つの例

「ワクチン接種完了の米選手2人感染 五輪出場断念も」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce1fd1ba087686e6c87ad7f0a0f0da6117df529c

 

 フランスの報道の仕方のせいなのか、衛生パスのシステムがそう思わせるせいなのか、ワクチン接種者は100%大丈夫と思っているフランス人は多いようで、私の知り合いの著作家も「ワクチン打ったから大丈夫よ」と言いながら、そこにいた人々とビズしているのを見たことがある。

 

 「友愛」を脅かす可能性については書くまでもないだろう。