パリ徒然草

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苫米地英人氏の『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』

今週のお題「読書の秋」

 海外にいても、フランスにいても、アマゾンのKindelで、気軽に日本語の本を読める時代になった。Kindel unlimitedに登録していて、認知科学者の苫米地英人さんが書いた本を数冊読んだ。

 どの本にも面白かったのだが、その中で、『「頭のゴミ」を捨てれば脳は一瞬で目覚める』について書いてみたい。

 頭の中がモヤモヤした人に向けて書いた本。最近、そう感じていたので、まさに私向けだ。苫米地先生の理論の中から、怒り、不安、不満、恐怖などの感情にどう対処するのかという角度から書かれている。

 さて、答えは…

○抽象度を上げてものごとを捉える
○心から望む自分のゴールを持つ
○ゴールに無意味な感情は自分に許可しない、
○ネガティブな感情を含めすべての感情を娯楽にする術を身につける
○他人から与えられた常識のモノサシを捨てる
○マイナスの自己イメージを捨てる

 なるほど。。。怒りや悲しみも娯楽かあ。なかなか、そうはできないけれど、できたら、楽そう。

 こうなってくるとゴールの設定が大事になってくるが、ゴールとは自分の本音にフタをしてはだめだが、自分中心のゴールでもだめだそう。人間の幸せとは、みんなが幸せだから、自分も幸せと感じるもの。個人的には、他人と一緒に幸せになってこそ、幸せという感覚は分かるなあ。


 そして、

「現状の外にゴール設定→新しいコンフォート・ゾーン(ラクでいられる範囲)を高い臨場感でイメージ→ホメオスタシスが変化→コンフォートゾーンがゴール側に移動→
スコトーマ(盲点)が外れる」の繰り返しでゴールに近づいて行くとのこと。


 私の場合、このブログでも書いているが、「南仏の海の見渡せる80平方メートル以上のヴィラに住む」がゴールだと思っていたけれど、それだけでは自分中心なだけだから、だめなのかもしれない。「世界平和」や「核兵器廃絶」も加えよう。


 そして、このような引き寄せの法則にも似た本を読むときに改めて感じるのが自分には、PTSD心的外傷後ストレス障害)があって、足を引っ張っていそうだな、ということ。苫米地氏もこの本の中で、PTSDについて触れていて、出来事に対して「自分には責任がない」と感じる人にとって理不尽度は大きくなり、PTSDになりやすい、とのこと。

 過去を捨て新しく生まれ変わろう、その考えは悪くない。だが、記憶というものを考えるとき、一昨日食べた物が思い出せないのに、数十年前の出来事を昨日のことのように思い出せるとき、思い出す事象の中にも何か、意味や学ぶべきことがあると考えてもいいのでは、とも思うのだ。それは、ただのゴミだろうか。