特別お題「わたしの推し」
「推し」というと、男性が若い女性アイドルを踊ったり手拍子したり叫んだりしながら、応援するイメージである。
私の「推し」の方は、60代を超え、大御所と言われる世界的男性ミュージシャンである。私がここで、「推す」必要はないのかもしれない。
「推し」に「スター」というルビがふってあった。そう、まさにスターである。
私が彼に恋に落ちたのは高校生であった。どのくらいファンだったかというと、彼の所属する、していた2つのバンドの楽譜を買ってピアノで弾いてみたり、音楽雑誌を切り抜いて下敷きに入れて授業中眺めるくらいにはファンだった。
ちなみに私は小学生の頃から日本のアイドルに惹かれたことがなかった。キャーキャー言う意味が分からなかった。
音楽雑誌で彼が好きだと言ったザ・フーだとか昔のバンドを聞くくらいには好きだった。当時は洋楽の映像情報は非常に限られていて、彼を一目見ようと、テレビに深夜かじりついてライブ・エイドを見ようとして、朝に彼が登場し、親に叱られ、学校に遅刻してしまうくらいには、ファンだった。
後にも先にも、ルックスでハマっていたのは、彼だけである。当時、U2のボーノやスティングなどに音楽的に浮気することも、あったのは認めるけれど、当時発売されたばかりのレコードを何度も何度も、聞いていた。
高校生の私は、レコードについている写真や音楽雑誌を見て、彼のモデルのようなルックスが心から好みだと思っていた。髪型も良く変えていて、金髪になったり、黒髪七三分けだったりした。ときに透けたサマーニットを着ていたり、相方男性とゲイ風なイメージで売ろうとしていたことも、あった。高校生だった私は、美しいゲイに惹かれるおこげ的な気持ちで彼を見ていた。
実際のところ、それは売り出し方の戦略で、彼は恐らくゲイではなかった。彼には、4人の女性との間に8人の子供がいるそうだ。
その後、彼はソロになり、来日コンサートにも東京で何度か行った。アコースティックライブ
https://youtu.be/OzNJGGULLMI
が特に、心に響いた。アコースティックギターを一人で弾きながら歌うライブだった。他の楽器は何もなかった。約2時間、一人ですべて表現する。その潔さがかっこよかった。
素晴らしかった。世間の流行と関係がなく、私はその時のライプアルバムを時々、聞く。
その時も演奏したイングリッシュ•ローズという、貼り付けた曲は彼がパンクバンド時代、モッズの風貌だった10代のころに作ったものである。パンクバンド時代の曲を若手ミュージシャンにカヴァーされたアルバムも出ている。
彼は昨年2021年、アルバム「ファット ポップ Fat Pop 」(ソロ16作目)を発売し、そのアルバムは2020年に発売したアルバムに続き2作連続全英1位になった。
今年6月4日には、私が現在住むパリでライブが予定されている。
ポール・ウェラー、63歳。ザ・ジャム、ザ・スタイル・カウンシル、そして、ポール・ウェラーとして、活躍してきた。
Broken stones
https://youtu.be/SkJQ_fEgDpg
That's Entertainment(ノエル•ギャラガーとともに)
https://youtu.be/zsmCb3r7HXg
年月を経て私が持っているポール・ウェラー関連のCDは、20枚あるようだ(最近は買っていないので、全部は持っていない)。ルックスからファンになった面もあるわけだけれど、今では、変化を恐れない才能あるミュージシャンとして、音楽への真摯な姿勢を持って息長く活躍し続ける人として、とても尊敬しているし、ポール・ウェラーの歌声は私の人生に伴走してくれている。
【Tシャツはもっと持ってます】
このTシャツを着て、6月のライブに行こうかな。
ポール・ウェラー ウィキペディア
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC