『顔たち、ところどころ』(Visages Villages、2017年)という作品をANAの飛行機の中で見た。アニエス・ヴァルダ監督と写真アーチスト、JRによる2017年のフランスのドキュメンタリー映画である。
「ヌーヴェルヴァーグの祖母」と呼ばれることもある女性映画監督ヴァルダ。88歳のヴァルダ、33歳の男性、JR。
年齢も性別も違うけれど、アートへの情熱と互いへの尊敬がそこかしこに溢れている。二人は、フランス各地の農村や街を旅し、その場所に縁のある人物の拡大した肖像写真を壁に貼る。笑顔になる村人、泣き出す住人。。。その土地やそこで生きる人の歴史や物語があって、さまざまな感情が交差する。
だんだんと歩くことが難しくなるヴァルダ監督。老いることについても考えさせられた。ヴァルダ監督が、友人である、あのゴダール監督に会いに行くエピソードもある。さて、そこで何が起こったか。ぜひ、映画を見てほしい。
ヴァルダ監督は、2019年3月に亡くなった。ゴダール監督は今年9月に亡くなった。合掌。この作品を今、見れて良かった。
映画予告編