パリ徒然草

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ケ・ブランリー美術館

 パリには美しいものが、私たちを驚かせる新しくて、見たことのない物が隠されている。少し努力すれば、私のような普通の人も、その“美”に出合うことができる。あるいは、何を美しいと思うか、何を新しいと思うかは人それぞれの感性によって違うのかもしれない。

 

 パリ7区セーヌ川沿いにあるケ・ブランリー美術館に行った。この美術館の所蔵品はヨーロッパ以外の世界の、古代から現代に至る美術品・民具・衣服・装飾品などである。これらはパリの人類博物館にあった民族学資料30万点と、国立アフリカ・オセアニア美術館にあった民族美術コレクション3500点からなる。ケ・ブランリー美術館に来たのは3回目で、前回来たのは3年前くらいだったと思う。

 

 私は、新しい常設展示スペースに、はっとした。

 ここに撮影した稚拙な写真は、私のこのスペースへの感動と称賛を表現したものである。ブルーのガラス窓が反射する気泡のようなガラスの中に展示されたコンゴコートジボワールなどの彫刻や仮面。展示品の美しさを照明やガラス、すべての空間芸術が引き立ていた。ソファーがあってゆったりとくつろいでいる人も多かった。

 

 もっとも、このスペースは、2021年から公開されていた。建築家ジャン・ヌーヴェルが特別に設計した空間で、実業家のマルク・ラドレ・ド・ラシャリエールによるアフリカとオセアニアの美術作品のコレクションを展示している。

 

 他にもオーストラリアのアボリジニの絵画や日本の江戸時代の火消しの衣装などの展示が私の目を引いた。

 エッフェル塔も見える場所にある。美術館周辺には緑もいっぱい。

 自分なりの“美”を見つけに行くのが楽しい。