パリ徒然草

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ワクチンの副反応? 死を受け容れるための時間の中で

 夫が数日前にアストラゼネカ社のワクチンを打った。そして、首が痛いからマッサージしてくれ、だとか、調子が悪いから、食事はいらない、と言うようになった。ちなみに夫は普段、マッサージされるのを嫌がるタイプである。大丈夫か?

 

 マッサージは、いつでもするから言ってね、と私は言った。

 

 ちなみに、接種翌日から倦怠感、頭痛があったそうである。

 

 夫の家族はほぼ7割がワクチン接種を終え、このままだと、ワクチン接種が終わっていないのは私だけになりそうな勢いである。早く打てという抑圧も感じる。ふううう。怖いよー、ワクチン。

 

 先日、おにぎりで交流したフランス人女性も2ヶ月前にお母さんを亡くしたばかりだったのだが、新型コロナウイルスで亡くなったわけではない。

 

 去年3月以降、このような感じで知っているだけで、4人が亡くなったが、新型コロナウイルスで亡くなった人は、一人も知らない。いずれも別の病気で、あるいはよく原因が分からないまま、亡くなった70歳以上の方という感じである。悲しいのは、入院していた場合、家族に会えず、孤独のまま亡くなっているケースが多い。

 

 誰一人周りの人が新型コロナウイルスで亡くなっていないせいもあってか、私は自分が新型コロナウイルスで死ぬとは、とても、思えない。一方で、ワクチンが合わなくて不調になる可能性はゼロではない気がしてならない。

 

 まあ、それは、置いておいて、ご飯にしよう。自分の分だけご飯を作ればいいという状況になると、やる気が出ない。そうだ、即席ラーメンにしよう。


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 棒ラーメン。しばしば日本に帰国したときに買って帰ってきていたのだが、帰国できないので、お願いして、日本から、送っていただいた。ありがとう。とても、助かってます。懐かしい味。落ち着く。ワクチンを怖いと言いながら添加物はあまり気にしていない。

 

 送ってくれた日本在住の方は、棒ラーメンを食べたことがなくて、存在すら知らなくて、私のために探してくれて、日本人だから、同じ物を食べているわけではなくて、食べ物というのはとても、個人的なものなんだなあ、と改めて、感じることになった。食べながら、日本での数々の記憶が蘇った。


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 部屋にピンク色のお花を買って飾った。

 

 花屋さんで、花を買うとき、私の前のお客さんは40歳くらいの男の人だった。花束みたいなお洒落な植物を大人買いし、「贈り物ですか」と尋ねられて「自分用(俺用)」と言った。カッコいいなあ、と思って、私も、「贈り物ですか」と尋ねられて「私自身にね」と言った。「メルシ、マダム」と言ってもらえた。

 

 おばの写真は飾ったままだけれど、花を飾るのは自分のためだと思う。白だった花に色が加わった。こうやって、死を少しずつ受け入れて行くのだ。死を受け容れるための時間。せめて、その間、花を飾ろう。