パリ徒然草

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パリでお月見 テンション高かったのは私だけ


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 9月21日は「中秋の名月」だった。旧暦で8月15日にあたり、満月と重なるのは8年ぶり。日本語のお月見の記事と写真をたくさん見かけて一日遅れながら、月見に行ってみた。

 

 

 月はどこだ?

 

 普段、月がどこなのか気がけていないので、はじめはビルの谷間から月が見えず、さっぱり、分からなかった。夜にしては月明かりのせいで明るい。その光の方に進みながら夜空を見上げて探すと、木々とビルの合間から輝く月が見えてきた。


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 光が強い。これは、見ておくべきだ。

 

 結局、セーヌ川まで進んだ。付いてきてもらった夫が歩くのが嫌で不機嫌になっている。


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 午後10時。セーヌ川の上に満月が見える。セーヌ川の水面の光の反射のせいだろう、オルセー美術館に所蔵されているヴァン・ゴッホの絵画「ローヌ川の星月夜」を思い出した。


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 まばらな人々は通り過ぎていくだけ。月に注目して写真を撮りながら喜んでいるのは私だけ。変った奴にしか見えないだろう。


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 夫に一生懸命説明した。「月見は縄文時代から続く日本の風習で…」「文学作品の中でも良く出てくる」「日本では月見しながら月見団子を食べるんだよ」「日本では月でうさぎが餅つきしている、と言われてる」などと説明したが、夫は、ふーんという感じ。「ただの月だ。面白くない」と言われてしまった。風流じゃないなあ。ロマンチックじゃないなあ。

 

 花見はフランスでもポピュラーになりつつあるが、月見はまだまだ...。


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 話はすっかり変わるが、最近会った18歳の甥はすっかりイケメンになっていて、ユニクロの「ゴールデンカムイ」のTシャツを着ていた。申し訳ない、時代について行っていない私はこの「ゴールデンカムイ」という日本の大ヒット漫画を知らなかった。


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 ポップな絵柄でフランスの若者が着ていても違和感がない。古くからある日本の風習よりも、最近の日本の漫画の方が遥かにフランス社会に浸透しているようだ。