パリ徒然草

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プレゼント何を買う?ーもらって困ったプレゼント

 義母の誕生日プレゼントに何を買うか悩んでいる。何度か尋ねたが、何もいらない、と言われたが、自分じゃ見つけられなくてちょっと、気分の上がるものをあげたいけれど…。

 

 3年前はフランスの家族でのクリスマスプレゼント交換会を絶賛し、2年前はクリスマスのプレゼントはコミュニケーションに役立っている、と書いた。

 

https://clairefr.hatenadiary.com/entry/2021/12/19/064107

 

 だが、ツイッターで在仏日本人たちが「フランスのクリスマスプレゼント交換会なんて、ゴミの山になるだけ」「辞めるべき」「子供にあげるのはいいけど、大人は欲しい物自分で買えばいいでしょ」と書いているのを見た。「環境保護」の観点から批判している人もいた。

 

 まあ、確かにね。日本にはクリスマスのこの習慣はない。そのうえ、夫の家族との交換会は宛名はあるが、何がもらえるか分からない方式だ。大人になれば、誕生日に何かプレゼントするという習慣も日本じゃ一般的じゃない人も、たくさんいそうだ。

 

 私も、もらって役立たなかった物は多々ある。今日は、このネガティブな話題を書いてみよう。私にこれを贈った人が、この文章を読んだら怒るかもしれない。ごめんねー。

 

1,箱に入った高級世界の調味料セット

2,似合わなかった赤いランジェリー

3,家の小さなオーブンに入らない、大き過ぎるケーキ型

4,竹のセイロ(夫に火事が怖いから使うなと言われた。なのに、一切使わないのに、いつか使うかも、と5年以上保管)

5、高級な鍋

6、食器全般

7、サイズが小さすぎた手袋

8,同じCD3枚

9, 同じ年に箱入り高級紅茶セットが別の方から2つ

 

 

 私にとっては、1の高級世界の調味料セットが忘れられないほど印象的だった。それは高級デパート、ボンマルシェで販売しているメーカーの物だった。大きな箱に入っていて10種類くらいあった。1つの調味料がボン・マルシェでは10ユーロくらいで売っている。

 

 私はあまり食で冒険をしたくない人のかもしれない。私はパクチーが嫌いなので、東南アジア料理店には足を踏み入れないし、日本食が基本で、昔、2つ星レストランに行ったとき、私の体調が整っておらず全然食べられず申し訳なかったので、以来、星付きフレンチレストランにも足が向かない。

 

 世界の高級調味料は5年間くらい保管した。いつか、使おうと思い続けた。でも、結局は9割以上捨てた。賞味期限切れで。ごめんなさい。猫に小判だったのだ。

 

 例えば、オリーブオイル1つとっても、グレープフルーツの香りだったり、すべてが変化球だった。塩は真っ黒で、どこか聞いたことのない遠い島の物だった。

 

 まだフランスに来たばかりで何かと忙しく、食材の名前を辞書で調べることすら億劫だった。フランス人の夫は料理に興味がない。

 

 いつか、フランス語の辞書で食材の名前を調べてフランス語のレシピを見つけ出して使おうと思ったのがいけなかった。捨てていいつもりで、科学実験のようにいろんな物と混ぜてみて、味を見て自分でレシピを考案すべきだったのだ。

 

 結局は、これだって、私という人間を知るのには役立ったとは思うのである。だから、この贈り物が完全に無駄とは思わない。

 

 2の赤いランジェリーは女友達からの贈り物だった。私は似合わなかったと言って、その女性に返品した。女性だったので、私が着ず彼女が着ればいいと思ったのである。そして、女友達を怒らせてしまった。贈り物を相手に返す、ってだめなのかなあ。私は状況次第でありの人。義家族とのクリスマス会でも同じ物を持っていた本やCDはお返したことがある。

 

 私がランジェリー好きなことは女友達の間では知られている。だけど、その人が、あまりにも好きな物、詳しい物、いっぱい持っている物は、その人に、任せたほうがいいと私は思っている。ブティックで一緒に選ぶのならいいと思うが。

 

 例えば、私は、★☆をコレクションするマニアの友人に私が選んだ★☆はあげない。選ぶ自信がない。

 

 台所系の物は本当に、もう貰いたくない。うちの台所は狭い。パリでは鍋、食器など同じアパートの人が引っ越しの際に置いていったりして、有り余るほどある。中には拾った物で一番手として、大活躍しているものもある。そういう意味では私は物って、値段やどこで買ったかではないな、と思うタイプである。

 

 食器は日本でも結婚披露宴の引き出物としてしばしばいただいて、他の食器とテイストが合わず困っていた。

 

 今では、不用品はできるだけ早めに寄付できる所に持っていくべきと思っている。

 

 7の好きなミュージシャンのCDが3枚になったことは悪くなかったのかもとは思う。ファンで10枚、20枚単位で買う人はいるようだ。チャート上昇や売り上げに貢献できて良かった。

 

 8の紅茶について。実は、夫も私も、紅茶をあまり飲まない。コーヒーか緑茶派。紅茶はマリアージュフレール、ダマンフレールなど、少しお高めの紅茶を香りを嗅いで自分で選んでお客様用に少量だけ買っておくのが好き。まあ、それでも、なかなか減らないのだけれど。

 

 では、いただいて嬉しかった物はなんだろう。

 

1,ティファールのポップアップトースター

 

 随分前に、いただいて今も現役だ。日本の実家ではこのタイプのトースターではなかったので、ポップアップタイプのトースターを買うという発想がなかった。バゲットを毎日パン屋で買って、毎朝、このトースターでバゲットを焼く。

 

2,シャンパ

 元旦にシャンパンを飲む習慣のあるフランス。クリスマスプレゼントに少し良いシャンパンをいただけると嬉しいのに、と思う。今年も夫は何が欲しいかと、夫の家族に尋ねられて全員にシャンパンかチョコレートと答えたそうである。でも、誰もそれをくれなかった。フレンス人にとってシャンパンは皆で飲むもので、クリスマスにプレゼントするものではないのかもしれない。今年はスーパーでお手頃価格のシャンパンを自腹購入。ルイナーを飲んだ年が懐かしい。

 

3,アロマキャンドル

 自分では買わないちょっと高級なアロマキャンドル、気持ちの良い香りが部屋に充満し、良かったー。

 

 

4オード・トワレ

 フラゴナールのオード・トワレやルームフレグランスをいただいて、使っている。自分で買った物もある。

 

フラゴナールの香水

https://f-prudhomme.com/?pid=55474434

 

 私は香りについてはあっちにふらふら、こっちにふらふら。あまり、こだわりがないので、いい香りは、何でも嬉しい。

 

 でも、私の知り合いの女性で200ユーロのオード・トワレやフレグランスを買う人たちがいる。こだわりがあって、仕事用はエルメス、休日用はディオールと決めている人もいる。確かに、高価なものほど、香りが長続きする印象がある。

 

https://trudon.com/eu_fr/la-maison/diffuseurs.html

 

 Trudonのルームフレグランス↑を使っている友人に、私の家に、遊びに来ていただいて、私の持っている香水やフレグランスを嗅いでもらったが、彼女が納得する香りは、一つもなかった。

 

 香りはこだわりがある人は、こだわりの物以外の物を贈るのは喜ばれないことも、あるようだ。あるサイトでも、薔薇の香りが苦手な人が、薔薇系の物をいただいて嬉しくなかった、と書いているのを読んだこともある。

 

 

5フライパン

 台所の物はいらないと言いつつ、フライパンは良く使い、使っていると傷むので、3年に一度くらい欲しくなる。義母に欲しい言って一度、いただいた。今また欲しい。ただ、義母も高齢なのにこんな重い物、何度も、欲しいと言うのは気が引けて、自分で買おうと思っている。

 

6、日本のお香

 お香を買うという発想がなかった。日本から友人がプレゼントに送ってくれて使うようになり、最近の日本帰国で、自分でも、購入。飽きないように様々な香りが入っているお香と、京都の松栄堂のお香を買ってきた。パリにもお香は売っているが、日本製を日本で買うのが落ち着く。これだけあれば、これから2年はパリで日本のお香を楽しめそう。

 

7、日本の靴下

 日本の靴下はお値段の割に優秀。プレゼントでいただいた物も良く使っている。

 

8,日本のお菓子やおかき

 日本のお菓子、これは、フランス人にあげる必要なかったと最近気づいた。一番喜んでいるのは私だ。夫の家族はあんこもおかきも好きじゃなさそう。抹茶もそこまでではなさそう。反応で分かるのよ。次回の日本帰国、夫の家族への食べ物系の土産ゼロにしよう。全部、私が食べることにした。

 

 贈り物はタイミングという気もする。ポップアップトースターだろうと、食品や消耗品だろうと、買ったばかりだったり、いただいたばかりで重なると扱いに困ることもある。相手の事情なんて分かるはずもない。

 

 一方で、お香が使っていなかったのに、使うようになったのなら、世界の調味料も紅茶も私の生活に必要不可欠になる可能性だって、あったのだ。自分で買う発想がないプレゼントは、1つの機会の場合もある気がする。

 

 義母へのプレゼント、花束がいいのでは、と夫は言う。そうねえ、誕生日に家中花だらけになるのなら、それは、それでも、いいのかもね。あ、花瓶も一緒にあげないといけないかも。