映画「パーフェクト・デイズ」見て良かった

　映画「パーフェクト・デイズ」を映画館で見た。見て良かった。私の人生の中で、この映画に2時間５分、集中する時間を持てて、良かった、と心から思った。そう思える映画は少ない。

　主人公の「平山」が自分に似ていた。好きな音楽を聴いて、ワクワクしているところや、木々や木漏れ日を見て、感動しているところや、文庫本をたくさん持っているところや…。主人公は好きな洋楽のカセットテープをたくさん持っていたけれど、私は好きな洋楽のCDをたくさん持っていた。

　クリスマス会で、犬を飼えーと圧力をかけている人たちがいて、私は「木が好きなの~。好きなものは人それぞれなのよ」と宣言した翌日、この映画を見たのだった。

　音楽が良かったし、映像も良かった。俳優たちも、良かった。何より世界観が良かった。ちなみに、「平山」という姓は、小津安二郎監督の「東京物語」の主人公の姓と同じなのだそうだ。

　この映画を見て、この映画の中に出てくる本を読もう、と思った。例えば、次の3冊である。

　幸田文「木」

　パトリシア　ハイスミス「11の物語」

　映画館でエンディングロールが流れ出し、最後まで見ているのは、私だけに、なった。そこで、日本語の「木漏れ日」についての説明があった。

　「平山」が昔のカメラで写真を撮り続ける「木漏れ日」の光と影。私は木漏れ日の光と影は撮らないけれど、木の写真を撮ってしまう。だから、今日はブログには、自分がスマホで撮った木の写真（ときに木漏れ日の写真）を載せよう。

　主人公は真面目なトイレ清掃員。

映画を見た後に聴いてほしいヴェンダーズ監督のインタビュー

映画に使われる音楽たち

パーフェクトデイズ　ルー・リード

朝日の当たる家　アニマルズ

パティ　スミス

ニナ・シモン

私の過去のブログ記事「木に惹かれる」

この映画の優れた批評

パリ徒然草